新人歓迎会(後編)-1
香澄の手首から手錠が外されたのは、二次会が始まってから一時間も経ってからのことだった。クレバスからローターが外され、電マ責めからも解放された香澄だが、身も心も疲れて果て、動ける状態にはなかった。それどころか、度重なるオーガズムによって足腰に力が入らず、立ち上がることすらままならない。
「はぁ、はぁ……。」
肩で息をしながら、自らの愛液で作られた水溜りにその身を横たえている。下半身は脱がされたままで、衆目にさらけ出しているが、もはや隠す気力すらないようだ。
「お疲れ様、岡田さん。それじゃ、次に移ろうか。」
そう口にすると憲司は、ぐったりする香澄を抱え上げる。
「つ、つぎ……?おわり、じゃ、ないの……?」
香澄も、これで解放されるとは思っていたわけではない。しかし、これで終わって欲しいという、微かな思いもあった。そんな思いは、無残にも砕かれた。
憲司が立ち止まると、香澄は何かの上に仰向けの状態で転がされる。
「社長もおっしゃっていたでしょう?一晩かけて、教育してあげるって。」
香澄を見下ろす憲司の表情は、相変わらずの笑顔だ。もはやこの笑顔は、香澄にとって不気味なものでしかない。
「い、いや……もう、むり……。」
それでも、香澄はすがる思いで限界を訴える。恐怖で瞳を潤わせ、絶望から体を小刻みに震わせる。それはまるで、怯えた子ウサギのようで、欲望に飢えた男たちにとっては美味しそうな獲物にしか見えない。
「残念だけど、無理かなー。」
憲司は香澄の足元の方へと移動する。香澄は、自然と憲司を目で追うと、その視界に不思議なものが入り込む。小さな台のようなものが二つ、香澄の体より高い位置でY字の形を作り立っている。
「もうね、みんな我慢の限界なんだ。」
憲司がいい終わらないうちに、別の同僚によって香澄の両手首が掴まれる。そのまま手錠をされると、そこから伸びる鎖が、床に設置されたフックへ固定された。
「な、何を、するんですか……?」
Iの字の体勢にされた香澄は、不安を隠せない。そんな香澄の両足首を、憲司の両手が左右それぞれを掴む。
「本当に分からないの?今度は僕達が満足する番だと、言ってるんだよ?」
ここまで言われて、ようやく理解した。すると快感によってトロけた脳が、これからされることへの恐怖や嫌悪感によって鮮明になる。そして、ここに至り、香澄はその小さな台座の正体に気付く。それと同時に、自分が何の上で仰向けになっているかも。
そう、これは分娩台だ。それが分かると、なぜ憲司が両足首を掴んでいるかも、おのずと分かってしまった。
「や、やだ、やめて……じょう、だん、ですよね……わたし、初めてで……だから……。」
震えが止まらない。そのせいで、うまく言葉が出てこない。
「そう、処女なんだ。それはそれは、好都合……だっ!」
香澄の両足首を掴んだまま、憲司は大きく広げる。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」
香澄の誰にも見られたことのない秘所が、衆目のもとに晒された。ローターを抜く時に少しめくれた未使用のピンクのヒダが、香澄の愛液によってテラテラと光る。同様に、愛液で濡れたお尻の穴も丸見えで、ヒクヒクと動いている。
「お願い、いやっ!見ないでっ!離してっ!」
隠したくて必死に足を閉じようとするが、体に力の入らない香澄の抵抗は無駄なものだった。大した苦労もせず、憲司は香澄の足を分娩台の足台に固定する。
「いやっ、いやっ!」
香澄は体をよじって逃れようとするが、拘束された手も足も簡単には逃がしてくれない。
「岡田さんは本当、いい反応するよね。さて、そろそろこちらもお披露目しようか。」
憲司の手は、香澄の上着のボタンを一つずつ外していく。香澄は、その様子に目を大きく見開く。
「う、うそ……もう、いいでしょう……これ以上は、もうやだ……。」
香澄の願いも虚しく、上着のボタンは全て外され、左右に広げられる。憲司は他の同僚の手を借りながら、香澄の体を分娩台から浮かせると、今度はTシャツを捲る。すると、ショーツとお揃いのブラが露わになる。
「ひっ……や、やだ、これ以上は、ほんとにやめて……。」
「もう、いいでしょ。胸以上に恥ずかしい場所を、みんなに見られてるんだから。」
香澄は恐怖に怯えた顔で、弱々しく首を振って拒否する。そういう問題じゃないと叫びたかったが、震える体はうまく言葉を喋らせてくれない。
憲司は香澄の背中に手を回し、器用にブラのホックを外す。そして、一気にブラを体の上部はとずらす。すると、香澄の小さいながらも形の良い乳房が、衆目に晒された。
「いやぁぁぁ!見ないでぇぇぇぇ!」
香澄は羞恥心のあまり体をよじるが、当然隠すことなどできない。絶え間無く与えられた快感によって、その先端ははっきりと立っている。
「さぁ、これで準備はできたね。」
憲司は振り返り、周りを囲う同僚達を見回すと、口を開いた。
「たしか、この中で童貞なのは、川端くんだけだったよね。」