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二人の外道
【鬼畜 官能小説】

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「八時かー。意外と遅くなったな」
「お前が二回もやるからだろ」
「いやー今日はハッスルしちまったぜ。帰ったら嫁ともやんなきゃならんし、俺セックス死しちゃうかも」
「お前の場合ならそれも本望だろうが」
「まあな」
 車内で軽口を叩き合いながら、今度はBの運転で山を下りる。二人とも仕事帰りを装って、スーツに着替えていた。
先ほど少女を犯した建物はAの持っているこの山の中ほどに建てられている。山の頂上付近には彼の製薬会社の研究所があり、麓には生産工場やその他の関連施設が置かれていた。なお、Aに山を売ったのはBである。元々はBの家系の誰かが、農園を営んでいたようだが、いつしか閉鎖され、放置されていたところをAが買ったのだ。
建物は二階建てで、Aの別宅も兼ねており、研究所や生産工場、関連施設から離れられない時にAの寝床となる。そのため、一通りの家具が揃っている。だが、それはあくまでも公の存在で、非公式に地下室が造られ、犠牲者となる少女の監禁部屋が一部屋、凌辱や拷問を行う場所が二部屋、そしてシャワー室と風呂場をそれぞれ備えていた。
亜里沙を拉致する以前から、何人もこの場所で犠牲となった少女達に、無残な最期を強いてきた惨劇の舞台としての存在が、この建物の本当の姿である。
「じゃ、また明日な」
 Aを彼の自宅である一軒家の前に下ろすと、簡素な挨拶をしてBは車を出した。親友同士にしてはずいぶんとあっさりとした別れに見えたが、二人の間にはそれで十分だった。もう何十年も付き合いを続けているのだ。挨拶など多少適当にしても崩れるような間柄ではない。
「ただいまー」
 Aは自宅の扉を開ける。奥から届く妻の声と、二人の子供のせわしない足音が近づいてきて彼を迎えた。Bの方も自宅につけば長年共にいる使用人が出迎え、両親と使用人たちと温かい食事を囲む事になっているだろう。
 この二人が少女をなぶり者にしているなど、誰一人として知る者はいない。今までも、そしてこれからも。


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