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「あのっ・・・」
「ん?」
「フラれるのが女の子じゃなくて、プレゼンだって事は
皆さん知っていたんですよ・・・ね?」
「皆さんって、あの時にいたメンバー?」
「はい」
真子ちゃんは恥ずかしそうに布団に半分もぐって聞いた。
うん。可愛い。
「知ってるよ。まさか俺だって恋愛話だったら
あそこまで赤裸々に同期には言わないだろ」
苦笑いしてそんなことを言えば
「だから、私の発言に宇野さんと柳下さんは大笑いしてたんですね」
「まぁ・・・ね」
「始めは訂正しようかと思ったんだけど。
勘違い暴走している真子ちゃんが可愛くて」
そこまで言ってあの時の真子ちゃんを思い出して小さく笑う。
「・・・・」
「利用しちゃおうと思ったんだ。真子ちゃんに近づくのに」
「そんな・・・」
「ん?勘違いを利用してサイテー?」
布団から真子ちゃんを引っ張り出して俺の上に乗せた。
「いいえ。清水さんでもそんなことをしてきっかけを作るんだな、って」
「真子ちゃんと二人で会うためだったらどんな事も利用するよ」
適度な重さが彼女の存在を感じさせてくれる。
「明日のプレゼンは絶対に、勝ちに行く」
「はい。頑張ってください。フラれないように応援しています!」
笑いながら言った真子ちゃんの言葉に俺は大笑いして
「真子ちゃんにもフラれたくないな」
ぎゅっと抱きしめてそう言えば
「じゃぁ、一緒に清水さんが私にフラれないように考えましょう」
なんていう。
「そのアドバイス、期待してるよ」
俺は真子ちゃんを抱きしめながら再び笑った。
Your advice is needed.