真相-4
「奈々子さん?」
奈々子は自分でも気がつかずにつぶやいていた。
「私の事、どう思っている・・・?」
「え?どうしたのいきなり。」
「私・・・葵君の事もっと知りたいの・・・。」
「俺の事?」
「迷惑?」
「迷惑なんかじゃないよ。でも急にどうしたの?」
「急じゃないよ。ずっと聞きたかったの。」
葵のTシャツをぎゅっと握る。
「え?聞いてくれればよかったのに。なんでも答えるよ。」
「本当に?」
「うん。」
奈々子は一呼吸おいて思い切って聞いた。
「・・・葵君はゆかりと付き合っていたの?
私に近づいたのは、ゆかりと私の雰囲気が似ていたから?」
葵は沈黙した。