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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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初体験-2

初めて彼に会った日は病院だった。
ある入院患者の家族がピアノ演奏をしてくれる予定で、
多目的ホールで入院患者やその家族たちが集まっていた。

奈々子は音楽の事全然わからないので、特に気にも留めずに子どもたちと一緒に、
ピアノの演奏者をおしゃべりしながら待っていた。
しばらくしてピアノの前にゆっくりと人が現れた。

奈々子と同じくらいの年頃の青年で、
サラサラとした黒髪にメガネをかけて、華奢な男の人だった。

彼はピアノを弾き始めた途端、さっきまでざわついていたホールが嘘のように、
ピアノの音色しか聞こえなくなった。
子どもたちも、目を逸らすことなく彼がピアノを弾く姿に見とれていた。

誰の曲なのかわからない。
せつなくて甘いメロディー・・・。
奈々子も彼の奏でる音の虜となって、聞き惚れていた。

演奏が終わると拍手喝さいが起こった。
奈々子も迷わず手を叩く。

それから彼は数曲を演奏して、ホールを去って行った。



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