疑惑-4
(そういえば車に人乗せるのって久しぶりだな〜。
しかもゆかりの彼氏乗せるのって、変な感じ。)
そんな事を考えていると、豹介が自分を見ていることに気がついた。
「どうしたの?私の顔、何かついてる・・・?」
夜勤明けで疲れた顔を見られるのはだいぶ恥ずかしかった。
化粧直しもちょっとしたけれど、隠しきれないクマが目立っているのを知っている。
「んー・・・、いや。
なんかさ〜、ゆかりに似てんな〜と思って。」
「え?まさか!私あんなに美人じゃないって。」
「いや、顔じゃなくってさ。・・・なんか雰囲気?」
「雰囲気・・・?」
「何気ない表情っていうの?同じってか、
・・・ゆかりが似てんのかな?奈々さんの方が年上なんだし。」
「そう?そんなこと初めて言われたよ。」
「みんな見る目ないな〜!」