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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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お風呂で仲直り-4

葵は奈々子をそっと抱き寄せた。
彼の広い胸に包まれた時、奈々子の緊張の糸が切れた。
彼女はポツリ、ポツリとこの間の出来事を話し始めた。

「この間・・・突然ここに幸雄が来たの。」

「幸雄って元カレ?」

「・・・うん。私が葵君と初めて会った日、私は彼と別れたと思っていたの、
私はもう彼と会わない気で、さよならっていったの。」

「うん、それから?」

「でもそう思っていたのは私だけで、幸雄は私と別れる気なんてないって。」

「じゃあなんであの雨の日、奈々子さんを追いかけてこなかったの?」

「私、今まで幸雄の前で反抗したことなかったから。
いっつも彼に従っていた。だから、私があの日、
もういいって怒ったのがびっくりしたみたい。冗談だって思ったみたい。」

「そう・・・。」

「それでね、私は好きな人いるからって言ったら、怒って・・・無理やり・・・私 嫌 だって 言ったん だ よ!抵抗 だって した の!!!・・・でも ね・・・」

奈々子はそれ以上言えなくなってしまった。
声がしゃくりあがってうまくしゃべれない。

葵は、奈々子がされた事に感づいて、まくしたてるように慰める。

「いいよ、わかったよ!!もう言わなくていいよ、わかったから・・・。」

葵はさっきよりもきつく奈々子を抱きしめた。

「嫌なことは忘れて、俺がいるから・・・。
俺が奈々子さんの傍にいるから。大丈夫、怖くないよ。」

彼の言葉はどんな薬よりも効力があった。
奈々子の心がすっと軽くなる。

彼はそのまま、奈々子が泣き止むまでずっと抱きしめてくれた。


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