プロポーズ-7
「そうだよ。君はゆかりちゃんの彼氏かい?」
「そうでーす。付き合って半年で〜す。」
「初々しいね。俺たちは7年かな。」
「へーーっ、7年!すげぇや!結婚はしないんっすか?」
「・・・奈々子の返事待ち。」
そう言って幸雄は奈々子をチラッと見る。
「え、幸雄さん奈々ちゃんにプロポーズしたの〜?ビックリ!!」
「意外かい?」
「超意外!だって幸雄さんから想像できなーい!!」
「ひどいな、ゆかりちゃんは。」
幸雄は笑いながらゆかりと談笑している。
ゆかりたちがいたら気まずい、外に出なきゃと思って視線をあげたとき、
奈々子は見覚えのある男の子と目が合ってしまった。
一瞬誰だかわからなかった。
まさか、こんな所にいるはずない、そう自分に言い聞かせようとしたが
そこにいたのはまぎれもなく葵だった。