出会い-2
会えない時間が増え、次第に心も離れていくように感じた奈々子は、
幸雄に同棲してみない?と勇気を出して言ったのに、
彼は一人の時間も大切だと、提案を却下した。
奈々子がすでに彼にときめかなくなってしまって、
どれくらい経っただろう・・・。
奈々子はここ数年、お互いの誕生日やクリスマスやバレンタイン、
恋人たちのイベントを一緒に過ごした記憶がない。
毎日していたメールも今は、週に2、3回程度。
でも、なんだかんだと言っても、奈々子は彼に愛されていると信じていた。
幸雄の仕事はしっかりしているし、このまま彼と時が来たら結婚して、家庭を築きたい。
そう思って奈々子は、幸雄と付き合っていた。