盗賊サミュエル-3
そう言うと、彼は自分の服をガバッと脱ぎだした。
「悪いと思ってんなら、俺が一緒に入っても構わねえって事だな。」
「え?」
ティアラが戸惑っている間に、あっという間に彼の引き締まった体が目に入る。
日に焼けた褐色の逞しい腕、割れた腹筋・・・そして彼の下腹部も見てしまった。
慌てて彼から目を逸らした時には遅く、股間にぶら下がっていた大きな男の塊が、
彼女の脳裏に焼き付いて離れない。
ティアラが気がつくと、すぐ隣にサミュエルがいた。
「きゃあっ!」
びっくりして声をあげる。
「・・・静かにしろよ。気づかれちまったらどうすんだ?」
「すっすみません・・・でも・・・。」
「でも、何だ?」
「ち・・・近いです。あの、もっと離れてもらえませんか・・・?」
「あ?誰に向かって口きいてんだ?」
ドスのかかった声が耳元で聞こえた。
(怖い・・・。やっぱり怖いよ、この人・・・。)
そう思っているとサミュエルはティアラの背後に回り、自分の体を彼女に密着させた。