序章-1
昔々、あるところに、小さな王国がありました。
緑豊かで自然に満ちたその王国に住む人々は、皆幸せそうに暮らしていました。
国を治める王様とお妃様には、三人の娘がいました。
長女は美しく、とても賢かったので、隣国から王子様をもらって、
時期女王となる予定でした。
次女は美しく、従順な性格だったので、
隣国の大きな国の王子様に嫁いでいきました。
しかし、問題は三女でした。
彼女は姉妹の中で一番の美貌だったのですが、性格に問題があったのです。
良く言えば好奇心旺盛、悪く言えばお転婆だったのです。
基本的に心は優しいのですが、甘やかされて育ったせいか、
とにかく王様とお妃様の言うことを聞きませんでした。
困った王様とお妃様は、三女の姫の性格を隠して、嫁ぎ先を必死に探しました。
なんとか早く嫁に行って欲しい!そう思っていました。