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“魔”の代償〜狙われた人妻事務員〜
【熟女/人妻 官能小説】

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餓えた女…、熟れた肉体-3

 鍵を閉めた健太郎は少し戸惑い気味に立っている紗英の後ろ姿を見る。浴衣姿の紗英は生唾モノだった。特に尻がたまらない。今すぐにでも浴衣を捲り上げてグッと掴みかかりたいぐらいだ。そんな欲望を必死に抑える。
 「まぁ座りなよ。」
 「うん。」
椅子に座る紗英。洋間に浴衣と言うのも何か独特の雰囲気を感じさせた。対面して健太郎が座る。缶ビールを開け乾杯した。
 「騒がしいのは苦手でさ。」
 「私も。何かホッとしてる。」
ニコッと笑った紗英。
 「上手く抜け出せた?」
 「多分。みんなカラオケに夢中だったから。」
 「そう。」
 「丹野さんこそいないのがバレたら女の子達が部屋に探しに来るんじゃないの〜?」
 「それはないよ。ここ、分からないし。」 
 「どうして??部屋番みんなに回ってるから誰の部屋がどこかすぐ分かっちゃうじゃない??」
 「俺さ、社員旅行とかで疲れるの嫌いなんだよね。今まで、藤間が言うみたいに夜、女子が来ちゃう事が多くてさ。ゆっくり休めないのが嫌で、今回秘密で個人的にこの部屋とったんだよ。」
 「えっ??自腹??」
 「ああ。あらかじめホテルは聞いていたから個人的に予約してね。自腹切ったって落ち着いた方がいいからね。」
 「そうなんだ…。」
 「だから社員は誰も知らないんだ、俺がこの部屋にいる事。誰にも邪魔されない。」
その言葉に少し動揺した紗英。さり気なく浴衣を直す。少し警戒した仕草を逃さない健太郎。緊張を解すかのように少し明るく言った。
 「ま、何の気兼ねもなく藤間の好きなエッチな話ができるしね!」
 「ち、ちょっと〜、別に好きな訳じゃないよ〜!」
 「そう?アハハ!」
健太郎がビールを飲むと合わせるように紗英も飲んだ。
 「スマホ、鳴りっぱなしだね。」
音は消してあるが着信ランプの点灯でそれが分かる。
 「無視無視。」
 「女の子達からでしょ?今頃丹野さんの事、探してるよ??」
 「今は美女と楽しい酒を飲んでるからね。悪いけど無視だな。」
 「えっ…、もぅ〜。」
正直嬉しかった。健太郎との会話が楽しい。紗英は浴衣と言う無防備な着衣を身に纏い、プレイボーイと酒を飲んでいると言う自分の危険な状況をあまり考えてはいなかった。自分の浴衣姿がどれほど健太郎を興奮させているかなど知る由もなかったのであった。


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