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【その他 官能小説】

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ラブ・アゲインもアリなんです-5

俺のお調子者トークは、雅さんの心を大分開かせることが出来たと思う。


高校の頃、憧れていたあまりに話し掛ける勇気もなかった俺だけど、今の俺ならきっと大丈夫。


それでもこの事を口にするには勇気が必要で、俺は心の中で何度も「大丈夫」と唱えながら、かさついた唇を開いた。


「み、雅さん……」


「ん?」


首を傾げてこちらを見る仕草が可愛くて、さらに緊張する。


「あの、さ……。俺も今東京で働いてるし、雅さんも都内の高校で、働いてるならさ……。その……もし、雅さんさえよければ、向こうに帰っても、たまに一緒にメシとか行けたらいいなって思うんだけど、どう……かな?」


「えっ!?」


雅さんの驚く声が大きくて、ざわついていた部屋の中が一気に静まり返ってしまった。


そしてみんなが一斉に俺達を見る。


お、おいおい! めっちゃ注目浴びてんじゃん!


見渡せば、あちこちにグループを作って固まっていたはずのみんなが、みんなこちらをニヤニヤしながら見ている。


当の雅さんも現状に気付いて、真っ赤になりながら俯いているし。


これ、完全に告白してるモードになってるよね!?


ヤバイと思った時には、身体から変な汗が噴き出していて、脇の下が冷たくなるのを感じていた。


ヤバイ、誤解を解かなきゃ。


話が大きくならないよう、周りに牽制する意味も込めて、わざと声を張り上げる。


「いや、雅さん、あの……そんなに警戒しないで? 俺はただ同郷同士で、向こうでもよき友人としてお付き合いできたらって思っただけなんだ」


そう言い訳するつもりだったのに。


「取手ー、嘘つくな嘘!」


すかさず野球部グループのリーダー格の垂水が大声でヤジを飛ばす。


「正直に言えばいいじゃーん、雅を狙ってますって。取手は昔から雅を気に入ってたんだもんね」


続いてギャルグループの寺田さんもニヤニヤしながら垂水に続く。


うわあ、コイツらマジ最悪!!


そりゃあ、本音はコイツらの言う通りだけど!
雅さんと付き合えるなら、万々歳だけど!


だけど、俺なりのペースで頑張るつもりだったのに……。


同窓会という楽しい酒の場なのに、気心知れた奴らの無神経な言葉に、泣きそうになった。








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