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Training@Training
【スポーツ 官能小説】

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〜 土曜日・拡張 〜-2

 ……。


 C棟側の壁際に座る測定係は、各々がいくつもの『フック』をもっている。 1限が外部から強制を加えない条件での測定とすれば、この時間は各部位がどの程度伸縮するか、可動域の計測だ。 
 測定係と向き合う形で最初に椅子に腰をおろしたのは1組の生徒たちだった。 両腕を背中で組み、胸をはり、顎をひいて顔をさしだす。 それにしても学年全体で行動すると、1組の動きが最も俊敏で無駄がない。 どの測定係に対しても、特に指示したわけではないのに、まず1組生徒の列ができている。 2組、3組は、測定の様子を確認して心の準備でもするのだろう、1組に比べると全てが一歩遅れている。

 サッ、サッ、サッ。

 横をむいた1組生に対し、耳介、耳殻にフックをつなぐ測定係。 

 グニィ。 

 か細い外耳道が拡張され、すかさず定規があてがわれる。 

「右のミミマンコ、5ミリから9ミリです! 申し訳ありませえん!」

 ここは1限と同じ流れだ。 測定係が呟いた数値を大きな声で復唱し、首輪に記録しなければならない。 背筋を伸ばし、顔を上げ、大きな声で恥ずかしげもなく言葉を紡ぐ。

 それにしても語気といい謝辞で終わる形式といい、1組の所作は学園の形式に適っている。 というよりは適い過ぎている。 ここまで当意即妙に振舞えるとは思えず、おそらく1組は事前に身体測定の練習をしてきたのだろう。 私たちCグループ2組が担任裁量期間で汎用的なカリキュラム――痛覚、汚濁、屈辱、自慰――を消化した一方、1組は実践的な準備を積んだというところだろうか。

 耳に続いて鼻の穴だ。 正面を向いた生徒を測定係がガッチリ掴む。 後頭部を通して左右から2本ずつ、都合4つのフックが伸び、両方の鼻孔を斜め外側に拡げてゆく。 頭上から回されたゴム付フックにはU字型に鉤がついていて、両孔を思いきり上に引き上げる。 顔の中央に2つの黒い穴がこれでもかと広がって、鼻毛の一本一本が明かりに照らされ、勢い鼻の下までビッチリ伸び、唇はよじれて半開きになったところに歯が覗き、頬は中央に寄って骨格が浮かぶ。 さっきまで端正だった顔立ちが、あっと言う間に不細工で意地汚い面構えに変わる。

 ノギスによって数値化される、本来であれば呼吸と香りのための器官、鼻の穴。 何故測定されるか、生徒は今は見当がつかないだろうが、いずれわかるだろう。 学園では或る時は食事を流し込む通路であり、或る時は埃を吸い込む掃除機であり、或る時は誰かの指先を清める保湿機でもある。 孔という穴に意味を付加され、有機物に貶められるのは鼻も耳も例外ではない。

「左右の鼻マンコ、6ミリから1センチ5ミリです! 申し訳ありませえん!」

 豚のように鼻水を滴らせながら、高らかに宣言する1組生。 恥ずかしがって躊躇えば、首輪に認証されずに情けない宣言を繰り返すことになる。 逆に堂々としていた方が、行為そのものがもつ恥ずかしさがかき消される。 そういう意味で無様な顔を隠そうとせず、みじめな自分にそぐわない凛々しい表情で取り組んだ方が、立派な身体測定といえる。 まあ、立派であればあるほど現実の行為とのギャップが広がり、滑稽味は増すわけだが。

 鼻が終われば顔に残された最後の穴だ。 

「んがっ……」

 口に噛まされる、割り箸ほどの太さの鉄棒2本。 互いに螺子で繋がれており、棒の端を回すことで上下に広がってゆく仕組みだ。 噛んだ瞬間から鉄棒が上下に開きはじめ、合わせて口がどこまでもどこまでも開いてゆく。 顎が軋みはじめても測定係が端を回す手を緩める気配はない。

「んぎ……にぎい……」

 関節が軋む苦痛でぱっかりと口をあけた少女の顔が歪む。 平静を装っていた額には脂汗が滲み、瞳が恐怖で青く染まるところで、漸く鉄棒が動きを止めた。 そこにプラスチックのポールが鎌首をもたげる。 直径指4本分はあろうかという、いかつい太さ。 丸みを帯びた先端が、ズブリ、ズムと喉奥に消える。

「んえっ、えぅ、えうぅッ」

「もう少し奥までよ。 これでも一番細いタイプなんだから、しっかりする」

「けうっ、かっは、おえっ……!」 

 グニグニ、グニィ。 斜め上から食道に向けてまっすぐ押し込まれるポールは、20センチを超える長さがあったというのに、やがて先端はおろか根本まで少女の口腔に消える。 かわって喉のがぽっくりと不自然に膨らみ、まるで肌の下からポールが浮きでるように盛りあがる。

「ひっ、かはっ、ひっ、いっく、いぎっ」

 途切れる中で懸命に継ぐ呼吸から、少女の喉が無機物に蹂躙されているのがよく分かった。 そんな中でも両手を後ろに回したまま、自分の喉を測定係に委ねる姿勢は中々だ。

「いいわ。 合格です。 サイズはS、高さ7センチ2ミリ」

 やがて測定係がテラテラとぬめったポールを引き抜く。 唾液と、そして黄ばんで固形物が混じった液体に塗れたポールから、つぅー、糸がひいた。 

「おぇぇ……げぶっ……! けほっけほっ」

 少女は一瞬咳込むも、すぐに充血した瞳に意志を籠め、

「げほっ……くっ、クチマンコ、高さ7センチ2ミリです! Sサイズ、喉までオマンコさせていただきました! もっ、もうしわけありませえん!」

 何事もなかったように、体育館中に乾いた声を響かせる。 そして深々と椅子から床に額がつくくらいお辞儀すると、ヨロめきながら立ち上がる。 最初の生徒は肩で息をしながら背をむけると、別の測定に向かうべくその場を去った。 かわって2人目の1組生が測定係に礼をする。



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