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あなた〜you〜
【女性向け 官能小説】

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Can I help?-5


俺たちは「付き合っている」とは誰にも言うことなく。
それでも、乃恵をデートに誘った男を
保留にしないで、その場で断り始めたことで
俺たちの関係に変化があったのだと、周りが勝手に見当をつけ出した。

相変わらず、端から見れば彼氏彼女の関係ではなく
食堂で週に3回ぐらい会って
学食を一緒に食べて、たわいもない話をするけれど。
半分以上に山田がいて
俺たちが付き合っているかは、意見は半々だったらしい。

「岡部君。近頃女の子と遊んでいないんだって?」

少し前まで、たまに寝ていたオンナが声をかけてきて
「あぁ。当分は遊ばないな」
と答える。

俺が乃恵を愛していると、言い切れないとしても
本当に身近で観察すれば
今までの俺よりは乃恵を大切にして
気を使っているのはバレバレだったようで
山田は俺たちの関係に小さく笑った。

「まぁ、岡部としたら、一歩前進」

上から目線で偉そうにそう言ったけど
山田だって本気の女はただの一人もいないんだろう?

そう思って、反撃しようとしたけど、やめておいた。

こいつに何か言ったら上げ足を取られて終わりだ。

乃恵はそんな関係に満足しているようで
今までの彼女たちのように
「デートをしよう」とか
「記念日、覚えてる?」
なんて事も言わず、愛の押し売りはなかった。

ただ、緩やかな時間の中で
穏やかな感情で、深い愛で包んでくれているような錯覚を起こさせる・・・




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