百合の香水-6
わたしは先輩を犯しているような気持ちになりながら、また自分も先輩に犯されているように感じた。
先輩の指の動きが速くなる。
ふたりの卑猥な水音が大きくなる。
「あぁんっああっあぁんっ詠美ちゃん、詠美ちゃん、もうすぐ──わたし、もうすぐ──」
「んっんっあぁんっ先輩、そんなに激しくしたら……わたしも……はぁあんっあぁっ」
「詠美ちゃん──イッちゃいそう、わたし……はぁあんっあぁんっイッちゃいそうなのぉ」
「わたしも──あぁっああんっイキそう、イキそうっ」
先輩とわたしの声が重なる。
先輩の蜜壺がわたしの指を咥えこんでぎゅうっと締め付ける。
わたしの蜜壺も──。
「……はあっ、はあっ、はあっ」
肩で息をする。
わたしたちはお互いの指を咥えこんだまま、力が抜けたように座り込んだ。
「詠美ちゃん……」
「は、はいっ」
「わたしたち、キスの次も経験しちゃったね……」
「はい……」
「詠美ちゃんの指、気持ちよすぎて……」
「先輩の指も……」
わたしたちは見つめあって、キスをした。
甘くて蕩けるようなキス。
そしてわたしは、もう一度先輩の目を見て、好きですと告白した。
「わたしも詠美ちゃんが好きよ。女のわたしが──って悩んだけど、とめられなかった……。ずっとね、詠美ちゃんの身体に触りたかったし、触ってもらいたかったの。だから、そうなるように仕向けちゃった」
「わたしも、先輩に触りたかったから同じです。むしろ、先輩もそう思ってくれていたなんて……嬉しすぎます。ねえ、先輩。先輩のここ、舐めたいです」
「わたしもよ、詠美ちゃん。舐め合いっこしようか」
わたしたちは再び甘くて長いキスをした。
百合の香りが、わたしたちを包んだ──。
《了》