You did a good job!-1
「あのな?乃恵」
「はい」
「男は大体のやつが下心がある」
「はい」
「今後、俺の許可なく男に着いて行くの禁止」
乃恵は小さく小首をかしげて
顔いっぱいに「?」マークを思い浮かべた。
「あのね。乃恵は男を見る目がまだないだろう?」
「そうかも知れません」
「俺が選定してやる。だからデートに誘われたら俺に聞け。
俺が許可したら、その男とのデートを許す」
「岡部先輩が悪い男性を教えてくれるんですね」
少しきらきらした目で、期待を持って俺を見つめる。
「まぁ・・・そう言うことかな」
「ありがとうございます!今まで男性との触れ合いがあまりなかったので
男性が良く分からないのです」
騙される!
絶対に騙される!
「乃恵、本当に全部俺に聞けよ?」
「はい。でも、それではまるで私が子供のようですね」
なんて笑うけど。
子供の方がよっぽど扱いが簡単だ!
子供は下心見え見えの大学生にナンパなんかされない。
子供は酔ってどうにかしようなんて男は寄ってこない。
はぁ・・・
隣で嬉しそうに歩く乃恵を見て
何だか分からない保護者意識に、ため息をついた。