I was wrong, please forgive me.-5
「まぁ、それは追々な。ところで、俺も子羊ちゃんなの?」
「もちろんです。プロテスタントでは神の前では人はみな、子羊です」
そうっすか・・・
「じゃぁ、子羊ちゃん同士、仲良くしようぜ」
「はい。よろしくお願いします」
女の子に自分から仲良くしよう、だなんて自分自身でビックリだ。
さて、ちょっと乃恵の情報を収集してくるかな。
「乃恵、お前ここにいろ。勝手に帰ったり誰かに着いて行っちゃだめだぞ」
俺のセリフだけを聞けば
それは5歳児に言っているようなセリフで
まさか、見るからに可愛い大学生に言う言葉じゃないな。
そのセリフに
「はい」と笑いながら答えたので安心した俺は
飲みかけのビールジョッキを持ってサークルの部長の横に座った。
「おい。山田」
「お。岡部、飲んでるか?」
「飲んでるか?じゃねぇ。あそこにいる女の子、新人だろ?」
少し離れたところで、同じ1年生と話している乃恵を軽く目線で教える。
「ん?気に入った子がいたか?珍しいな」
「じゃなくて。いいから見ろ」
酔ってやがる。
「あぁ、乃恵ちゃん?」
「そう。乃恵」
俺のその言葉になぜか山田は含み笑いした。
「乃恵ちゃんが何?」
普通の声になって含み笑いのまま聞いた。
山田、酔ってないのか?
「あいつ、恐ろしいほど純粋なんだけど?」
「あ〜。かもね」
「なに?あれ?」