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マリネしたマジックマッシュルーム
【痴漢/痴女 官能小説】

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3.-4

 康介が腰を支えていた手に力を入れてくる。
 何と。コレでもガバッてならないのか。こういう感じではイヤなのか。どこまで自分好みのムードを大事にする弟なんだ。
 だが彩希は間近から漂ってくる弟の匂いと、跨って抱っこされたことで伝わってくる体温から離れがたく、
「いやだっ。降りねー」
 肩に置いていた手を首に回して抗った。軽い気持ちで甘えたつもりだったが、上躯を弟に擦り付けると声が出そうになるほど頭の中が甘く痺れてくる。
 彩希は康介にギュッと掴まって体じゅうに走った疼きに耐えたあと、額を付け合わせてその端麗な顔を見つめた。また泣いてしまいそうだった。ここまで近づくと、部屋の電気を点けなくてもよく見える。
「三年前……、チューしたの憶えてる?」
「あ……うん」
 康介はこの短時間で豹変した姉をどう扱っていいかわからず、表情に困惑を浮かべている。
「三年ぶりにしていい?」
「……、え、あ……、な、なんで?」
 この辺りがまだお子ちゃまなのよね。聞くかね? 理由。
「していい?」
 康介の問いには答えず、彩希は語調を強めて繰り返した。
「……や、やめようよ。こんな……」
「やだ。させてくれなきゃ、東京に行きやっぱやめる」
「そ、そんなこと言う――」
 辛抱強い方ではないので、彩希は康介の髪を鷲掴んで唇に触れた。ちょん、ちょん、と啄んだあと、首を傾げて唇を押し付けていく。康介の唇はふるふると震えていた。
 三年前はチアノーゼを起こしそうになったが、彩希は「次は絶対、鼻呼吸をしよう」とキチンと心に留めていたから、昂奮に震える鼻息を漏らして息を長らえ、唇に吸い付いた。チュッと唾液の撥ねる音を立て、左右に傾げ直して間断なく続ける。唾液の分泌が半端ではなかった。とても飲み込んでいられない。
 彩希はキスを続けたまま片手で腰に添えられていた康介の腕を取って自分の背中まで上げさせた。それから頬を指先で撫でつつ、体重を康介に預けていく。背をくねくねと捩らせて苛立ちを示すと、背中を抱く康介の手に力が込められた。
 よしよし、それでいい。満足した彩希は、唾液に塗れた下を康介の唇の間に差し込んだ。歯で阻まれる。だが尖った舌先で歯と歯茎をなぞって擽ると、だんだんと康介の顎が緩んできた。
(康ちゃんっ……)
 声に出して名を呼びたかったが、そのためには舌を引かなければならない。唇も離れてしまう。だから心の中だけにしておいた。康介も息が荒いできた。呼吸困難になっている? いや違う。康介だって憧れの姉にこんな大人の、淫らなキスをされて昂奮しない筈がない。
 んっ、と鼻にかかった声を漏らし、彩希はこじ開けた口内へ舌を差し込むと、中で震えている舌へ絡め合わせた。口を開いていれば、康介の口内にも自然と唾液が溜まってくる。弟はそれが姉に知られぬよう、必死に喉仏を動かして嚥下しているから、そこへ自分の唾液も混ぜてやった。
「んぐっ、……ね、姉ちゃ……」
 お子ちゃまのくせにカッコつけて、いつまでも飛びかかってこないのが悪いのだ。
 仕方ない。どれだけカッコよくモテているとはいえ、まだ高校にすら行っていない康介が十九歳の女を宜しく導けるわけがない。ならば年上として、姉として、リードしてやるのが情けというものだ。
「……三年前より、エッチなチューになってるね」
「そ、それは姉ちゃんが……」
 姉だけのせいにしてはいけない。三年前とは比べものにならないほどの渇求を蔓延らせているのは事実だが、康介だって家族に隠れて、どこの誰かも知らない小麦肌のギャルを見ながら射精しようとしてたのだから、ずいぶんと淫りがわしいオトナになっているということだ。
 なのでお互い成長して久しぶりに汲み交わすキスが淫らになるのも無理はない。それに、三年前よりも遥かに心地いい。雑誌の女など比べ物にならない筈だ。
「こういうチューするの、想像してるの? いつも」
「な、なにが……?」
「女の子とこういうふうにエッチなチューしてるとこ想像して……」
 彩希は康介の肩にしがみつくと、「自分でしてるの?」
「……っ!」
 紅潮が擦り合わせた頬に伝わってきた。
「お姉ちゃん、ビックリしたんだよ?」
「だ、だって、いきなり入ってきたのは、そっちだろっ……」
「康ちゃんがエッチなことするなんて思ってもみなかったから。……でも、当たり前だよね。十五なんだもん」
 耳、頬、そして首筋へとキスをすると、触れるたびに康介が震えた。何という可愛らしい反応だろう。右だけでは足りない。彩希は逆側にも顔を巡らせると、髪先で康介の顔を擽りながら左右まんべんなく唇を這わせていく。
「うっ……!」
 身を凭れさせている康介の体がビクンと跳ねた。彩希が唇を奪いつつ、自分の体の下に片手を入れて、康介の乳首を探してジャージ地の上から爪先でコリコリと弾く。
「……あふっ、はっ……」
 敏感だ。悶えているのに激しく波打つ体に跳ねられて彩希が後ろへ転げ落ちないよう背中を支える手がしっかりと抱きとめてくれている。優しい。彩希は両膝を立てて椅子の上に足裏を付くと、康介の脚の上に尻もちをついた下肢を前にズラして更に密着していった。


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