萌芽-1
男のペニスが脈動するたびに腸内にドクドクと注ぎ込まれるザーメン。
その初めての感触に尻の穴を犯された実感が湧いてくる。
“とうとうお尻まで犯されてしまった…”
感電した後のように軽い痺れが全身を包んでいる。この感覚が快感に変化していたら、きっと私はお尻でイッていただろう。
“危なかった…”
恵は陥落寸前で踏み止まれたことに安堵したが、それは男が射精のタイミングを意識した結果だとは気づかなかった。
恵の直腸内に精液を注ぎ終えた男は、いまだ半立ちのままの陰茎をアナルから抜くと、さも当たり前の様に声をかけた。
「しゃぶれ。」
想像通りの言葉に、四つん這いだった恵は向きを変えて男の陰茎に正対した。
つい数秒前まで己の肛門に入っていたそれは、白濁したザーメンを亀頭や胴体にこびりつかせており、かすかに便臭が感じられる。まともな神経ならとても口にできる様なものではない。
“でも…”
このフェラチオでできるだけ刺激を与えておけば、二回目もクリアできるかもしれない。…いや、絶対してみせる。あと二回…二回だけ耐えれば…。
決死の思いを胸に、恵は眼前のペニスに口をつけた。
「んっ……」
濡れそぼる陰茎を口いっぱいに頬張り緩やかに顔を前後させる恵。
いつものザーメンの苦みに加わった腸液の酸味が舌を刺激し、眉間に皺を寄せる。
四つん這いのままアナルセックス後の汚れた陰茎をしゃぶる恵の尻穴からは中出しされたザーメンがタンポン入りのマンコを伝って滴り落ち、シーツにシミを作っていた。
己の股間に吸い付き蠢く恵を無慈悲に見下ろしながら、男は声をかけた。
「10分、時間をやる。その間に射精させられたら、それも3回のうちにカウントしてやる。」
…!!
陰茎を口にしたまま恵は男を見上げた。
二重の瞳を大きく開き驚きの表情を作るが、チンポをくわえたままでは滑稽なだけだ。
男は嘲笑の笑みを口の端に乗せ、言葉を繋いだ。
「嘘は言わん。ただ、それがお前にできるかな?」
男の右手が動き、恵の左頬を撫でる。
恵の口腔内にある己のペニスの感触を指先で確認しながら、男はフェラチオの再開を促した。
「ほら、時間がないぞ。」
無言のまま恵は顔を下に向け、両頬が窪むほどチンポを強く吸いながら頭を前後させ始めた。