首輪-5
狩野さんが顔を隠そうとするわたしの右手をベッドに押し付けてスマートフォンで写真を何枚も撮った。
唇を狩野さんの舌が割る。
チェーンがシャラシャラと激しく音を立てた。
「この写メは俺がひとりで見て楽しむだけだから安心して。引っ越したら今みたいに会えなくなるんだからね……。綺麗に写ってるよ。ピンク色の乳首も。俺の唾液でべちょべちょの乳首」
「や……やめて……」
「事実だよ。俺の唾液でべちょべちょの響子ちゃんの乳首、こんなに硬くなってる」
狩野さんがそう言ってわたしの乳首をきゅっと摘んだ。
短い声が出る。
涙が耳のほうへ落ちていった。
「だんだん気持ち良くなってくるからね。こうやってると、女の子の身体は正直だからじきに良くなってくるからね……」
狩野さんが優しくそう言うと、わたしの唇を舐めながら両手の指で乳首をくにゅくにゅと刺激する。
息があがる。
わたしは自分の軽率さへの後悔や諦め、絶望しながらも絆されていっている自分への嫌悪感──といった様々な感情の濁流に飲まれていった。
「響子ちゃん、可愛いよ……。好きだよ、響子ちゃん、好き」
狩野さんが耳元で囁き、右手をわたしのスカートの中へ滑り込ませた。
「んっ──」
「響子ちゃん、濡れてるよ……」
狩野さんがゆっくりと指を出し入れするたび、くちゅくちゅと卑猥な音がわたしの耳に届いた。
「いやっ──あっ、やめて……んっあっあんっ」
羞恥心が全身を駆け巡る。
チェーンがさっきよりも激しくジャラジャラと音を立てた。
「響子ちゃん、エロいなあ。こんなにしっかり濡らして……。指、もう2本入っちゃってるよ」
「やっ……あっあっ」
「気持ち良くなってきたのかな? ほら、こことかどう?」
「あっあんっあっあっあんあんっダメッあんっあぁんっ」
「ここがいいんだね、ここが気持ちいいんだね」
「あぁんっ狩野さん……いやっあんっんっ」
「響子ちゃん、可愛いよ……俺の指で気持ち良くなってる響子ちゃん、すっごく可愛い」
「あっあぁんっ……んっんっはぁんっ」
「響子ちゃん……」
狩野さんが急に指の動きをとめた。
狩野さんの指が触れている部分がヒクついている。