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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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秘書課に伝言を残しても連絡はくれなかった。

これが、返事なのかもしれない。
もともと彼氏のフリだったのに、男性嫌悪症だという彼女と
手をつないでキスをして抱いた。
合意の上だと思っていたのは俺だけなのかもしれない。

仕事をする気にもならず、1時間でできる仕事を2時間かかり
7時を過ぎたころ、どうにもこのままいてもはかどらないと見切りをつけて
居酒屋に行った。

「よ。柳下」
座敷に行くと経管の人たちに呼ばれ、そこに座って飲みだした。
ふとぐるりと今日のメンバーは・・・と見渡せば
席の1番遠い方に由紀が座っていた。

話をしたくて1日コンタクトを取ろうとしたのに
すり抜けられて、諦めてここに来てみれば会えるのか。
なんだか、自分がバカらしくなって
困ったように笑いかけた由紀の視線を大人げなく外した。

月曜日だって言うのに。疲れたな。
そう思いながら、経管の山田さんや野口さんと先日放送期限が終わったCMの
今後の延長について話を始めた。

その時、パンッと乾いた音が響いて
何事かと、その座敷にいる連中が、一斉にそっちを見てみたら
由紀が左手を、企画部の鎌田さんにつかまれて
右手で、ぶったんだろうな・・・

その体勢から予測して、恐らく由紀が鎌田さんの頬をぶった音だと分かった。



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