Rainy day-5
画面にたくさんのメッセージが映し出されている。
そのどれもが、ユーヤを心から待つメッセージだった。
「……わかりました。じゃあ、俺が美咲さんを俺の家に連れて帰ります」
「えぇっ」
「美咲さんがそばにいてくれるなら、俺はいくらでも仕事しますよ。美咲さんに出会って、今までの逃げ出したかった気持ちより、美咲さんのそばにいられることのほうが俺の中でそのウェイトが大きくなっていったんです。美咲さんも俺といたいんでしょ? 意見、一致しているじゃないですか」
途中から少し怒ったような口調でまくし立てるユーヤを見ているうちに、わたしは自分の中で何かがとけていくのを感じた。
生活を変えるのも、いいかもしれない。
「わかった、いいよ。ユーヤのおうちに連れて行って」
「やった! 婚姻届は引越しと同時でいいですよね?」
「えっ」
「え? プロポーズ、OKしてくれたんじゃないんです?」
「あ、あぁ……そうね、うん、そうだね、よろしくね」
「毎日セックスしましょうね」
「今と変わらないってことね?」
「まぁ、そういうことですね」
ユーヤが満足そうに微笑んだ。
(了)