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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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「柳下さんが運命の人に出会ったら
即座にこの関係を解消しますし、その人のことを応援しますし
必要とあれば説明もします!」

「上杉さん、よっぽど男に言い寄られて困ってるんだね」
さっきのエントランスのことを思い出して
少し可哀想になって言ったら

「男性は、本当に私のことが好きなのではありません」
「・・・・」
「連れて歩きたいだけです。
断られた腹いせにはっきりとそう言われたこともあります」
「・・・・」
「でも、だからってさえない恰好をしたり、いい加減なお化粧をしたりって
負けた感じがしませんか?」
「・・・・」
「そんな理由で自分の好きな恰好ができないなんて」

「確かにね」

彼女に非はない。
可愛い恰好をしたり、自分を可愛く見せるお化粧をしたいのは
女の子はみんなそうだろう。

「いいよ。しばらく彼氏のふりをしてあげるよ」

「まぁ運命の彼女にも出会う予定もないし」
そう、おどけていえば
「兄も素敵な彼女を見つけたので
柳下さんにも見つかりますよ!」

なんて、全く根拠のない慰め方をしてくれたけど。
上杉さんのお兄さんだろ?
絶対にかっこいいと思う。

これって慰めになってないけどね。



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