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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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「ありがとうございました」
こっちを見ないで、ゆっくりと上がって行く階数の点滅を眺めながらそう言うから
「あんな所には呼び出されても行くな。
上杉さんは休み時間でも、鎌田さんは就業中だろ?」
「はい」

困ったように笑う上杉さんは確かに可愛い。

資料をもって広報の階で降りて
部のカウンターまで持ってきてくれた。

「柳下さん、遅いです〜」
と山口が口をとがらせた。
だったら、自分で行け!

「もう〜加藤さん待ちきれなくて出かけましたよ」
はぁ・・・そうですか。
「私も一緒に行くはずだったのに、柳下さんと資料と一緒に来いって」
はぁ・・・そうですか。
「もう〜」

こいつ・・・俺の方が先輩って知ってるよな?

そんな山口との会話を聞いていた上杉さんがクスクス笑い出した。

「柳下さんって噂通り面白い人なんですね」

面白いって・・・どんな噂だよ。

「あら。上杉さんじゃない。どうしたの?」
「資料を持つの手伝ってくれたんだよ」
「女の子に持たせたの!」

持たせたって・・・

「私が持たせてほしいとお願いしたんです。
地下で色々ありまして」
「またぁ?もう!しょうがないわね!早く彼氏作りなさいよ」
「はい。そのうち」




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