そして始まる宴-3
新司は恐る恐る後ろでやってるはずの美弥子と幸樹に振り向いた。そしてセックス真最中の男女を見て引っくり返りそうになった。
「ああん、もっとお、もっとお、恵子のおまんこに、おまんこに、ああん、ああん」
瑞季と同じく四つん這いになった恵子が、幸樹に後ろから嵌められ喘いでいたのだ。
新司は恵子の浮気に心が乱れ、声を荒げようと息を吸い込んだ。その瞬間、動きの止まった新司を催促するように、瑞季が尻をバンバンとぶつけてきたのだ。
「うっ…」
その不意討ちに、視線を戻すと瑞季の肉穴に出し入れされる自分の肉棒が見えた。
恵子達を迎えに行く前、車内の瞳の言葉が蘇ってきた。
―何言ってるの。新司がセックスできるのは、あたしと美弥子さんと恵子ちゃんの3人だけよ。新司が瑞季ちゃんを抱くなら、幸樹くんだって恵子ちゃんとしてもいいってことよ―
新司は自分の浅はかさを呪った。瑞季に嵌めたままで恵子の行為を責めることはできない。
瑞季は息も絶え絶えにも拘わらず、恵子に頼まれたことを果たそうと腰を振り続けた。
―あたしが幸樹くんとしますから、新司さんを誘惑して下さい―
耳に残った恵子の真剣な声の響きに、ただ恵子が幸樹とやりたいだけでないことはわかった。何故かわからない。その一瞬、美弥子と瞳が真剣な目をして自分を見つめていたから、自分の役割がこの一族の重要な鍵になっていることが、女の直感で瑞季は理解したのだった。
(この人達のために、頑張らないと…)
瑞季は女体を襲う脱力感を無視して、新司の下半身に尻をぶつけた。
恵子は新司に見られていることに気付いた。恵子は心から自分の痴態を見られて嬉しいと思った。
「ああん、ああん、し、新司さん、見て…、見て…、エッチな恵子を見て…、おまんこされてるのお…」
卑猥な笑みを浮かべながらも、その目は自分に対する愛情に満ち溢れていた。
「け、恵子…」
新司はこの時に気付いた。自分に見られながら他人に犯されている恵子が輝いていることを。そして自分以外の男のモノで喘ぐ恵子に凄く興奮している自分を。瑞季の膣の中で自分のイチモツに力が漲り、グンと反っていくのがわかった。
新司は思った。いくら他人に犯されようとも、この愛情に満ちた目で自分を見続ける恵子のことは、いつまでも愛し続けるだろうと。
新司は愛する女に言葉を掛けた。
「恵子、可愛いぞ。もっと沢山犯して貰いなさい」
「ああ…し、新司さん、嬉しい…、こ、幸樹くん、もっと…おまんこに…もっともっと奥まで〜」
恵子の乱れる様に興奮した新司は、瑞季の肉穴に向かって更に熱い思いをぶつけた。
「あああ、ダメええ、あああ」
新司の動きで瑞季は激しくのけ反った。
バックスタイルのままセーブしていた忠と瞳も、このやり取りを見守っていた。、
「ふふふ、瞳さん、新司くんもようやく吹っ切れたようだな」
「ああ…嬉しい…」
息子の成長は幾つになっても嬉しいものだ。瞳の目から一粒の涙がキラリと零れた。
忠は先行し始めた2組に倣って、瞳の尻に激しく腰をぶつけ始めた。
「あっ、あっ、いいわ、ああっ、ああ」
瞳は感傷を吹き飛ばすように、激しく首を振りながら喘いだ。
「あんっ、あんっ、み、みんな楽しんでるのね、あんっ、あんっ、嬉しい、あんっ、あんっ」
そして、今回の総指揮を取った美弥子は、3組の恥態を満足気に見ながら、激しくワレメを擦っていた。
新司が恵子のセックスに制限を与え続けていたら、一族のこの素晴らしい関係性は、いつしか感情的に破綻するんじゃないかと美弥子は危惧していた。
それを回避する一番の方法は、一族の5人以外とはセックスをしないことだ。しかし、多人数の乱交という禁断の味を知った美弥子達に、それを望むことはできない。
そうすると残るは新司に考えを変えて貰うことしか無かった。新司が忠のように、妻が他人に犯されるのを楽しめばいいのだ。昔から新司が思いを寄せている瑞季の参加は、それを払拭できる切欠だった。
一族の危惧を共有していた3人の女は、それぞれが暗黙の了解で自分の役割を担い、この一族の更なる進化を推し進めたのだった。
「イックウウウウウ」
誰かが発した絶頂の叫びが、この淫乱な一族の絆を更に強める呪文となった。