宴への誘い-3
今のやり取りで淫乱一家の布石は完了した。
日焼け止めを手にした忠はもう限界だった。朝に底を突いた精力が、赤マムシドリンクと大量に消費した肉で一気に復活していたのだ。
元々昨晩2回しかしていない新司は尚更だった。
恵子はしばらく前から、血走り始めた忠と新司の目を見てそれを把握していた。
瑞季も酔わしたし、幸樹は今にも鼻血が噴き出しそうだ。後はこのまま忠と新司の精力に任せて、自分は快楽に身を委ねればことは足りた。
(お母さん、これでいいよね?)
エロ女として成長途中の娘は、経験豊富な母の目を見た。
(ええ、いい感じになりそうね)
母は娘の成長に満足した。
神憑った母子は、ほとんどテレパシーとも言えるアイコンタクトで会話をした。
「で、恵子、どこに塗ったらいいんだ?」
忠が恵子に聞いた質問に、瞳が代わりに答えた。
「主に自分では見えない首筋と膝と太ももの裏側、あと、服も紫外線を通しますから、服の中でも肩と背中を塗って上げて下さい。新司もそんな感じで」
瞳のレクチャーを受けた忠は、背中を向けた恵子の首筋に日焼け止めを塗り始めた。
それを見た新司も同様に、母親の首筋にやさしく日焼け止めを塗り始めた。
その微笑ましい親子のやり取りを見て、瑞季は羨ましく思った。この母子の姿はまさしく自分の理想の姿だった。
昨日の電話では、少年期の新司が瞳を女として見ていた時期があったと聞かされていたが、瞳は思春期にありがちなこととして一蹴した。深く追求できずに電話を切られたが、自分が今思い悩む問題を、賢い母子は難なく乗り越えたと理解していた。
今、幸樹に目の前のことを頼む勇気はない。自分の女の体を見て、目をギラギラとさせていた昨日の幸樹が脳裏に過った。あの目を向ける幸樹だったら、手が滑ったと言って、体のあちこちを触られそうで怖かった。
妄想を含めて、昨日を通じて淫らなことばかりを経験したから、かなり自意識過剰になっていると思う。
自意識過剰が神経過敏を導き、幸樹に触られること以上に、その刺激で感じてしまいそうな自分が怖かった。
例え日焼け止めとは言っても、一度肌に触れることを許せば、瞳のように賢く回避できずに、自分では幸樹に迫られるままに犯されてしまうだろう。
自意識過剰となった瑞季の脳裏に妄想が始まった。
『やだ、幸樹!どこ触ってるのよ』
『ごめんごめん、手が滑っちゃて』
『あっ、やだ、そんなこんなとこに指を…ああん、ダメえええ』
ふと、股間に刺激を感じて瑞季はハッとなった。驚いて目線を下げると、自分の手が水着の上に重ね着たスカートの中へ、更にハイレグの中に指を滑り込ませて、妄想どおりの刺激を淫らな部分に与えていたのだ。
「ヒッ…」
自分の無意識な行為に驚いた瑞季は、慌てて手を引き抜くと、助けを求めるように理想の母子へと目を向けた。
この時瑞季が目にした光景は、後々まで忘れることができない不思議な出来事だった。
「やだ、新司!どこ触ってるのよ」
四つん這いになった瞳の大きめのTシャツの背中から手を入れて、その手を瞳の胸の前に移動させていた。
(ああ…あの手は今…お義姉さんの乳首を…)
「ごめんごめん、手が滑っちゃて」
新司はそう言いながら、スカートを捲り上げると、現れた剥き出しの尻に指を注し淹れた。
「あっ、やだ、そんなこんなとこに指を…ああん、ダメえええ」
たった今見ていた自分の妄想が、目の前で繰り返されていた。
この角度からはその部分が直接見えないにも関わらず、瑞季には瞳がどこを弄られているのかが寸分違わずありありと理解できた。
(あっ…)
その瞬間、瑞季はその部分に瞳と全く同じ快感を感じ始めた。瑞季は身を震わせながら、恐る恐る自身のその部分に目を落とした。
瞳のワレメの中を蹂躙する新司の指。その指の動きにシンクロするように、瑞季のしなやかな指が自身の敏感な部分を、またもや無意識に犯していたのだ。
「はあ…はあ…グジュグジュおまんこ…はあ…はあ気持ちいおまんこ…」
瑞季は自身の淫らな部分を弄りながら、睡眠学習で植え付けられた卑猥な呪文が、知らず知らずの内に声となり、甘い吐息とともに口にしていた。