秘密の部屋-10
「はぁ はぁ はぁ」
挿れたまま何度も大量の精を吐き出すものだから、彼女のお腹が不自然に膨れていた。
「い や やめ お 願 」
息も絶え絶えに懇願した彼女が、腕の中でクタリと崩れた。
そして、最後に精を吐き出した自分も、そのまま意識を失った。
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気がつくとベットの上で、沢山の人々に囲まれジロジロと眺められていた。
「素晴らしい」
「長年の成果が……」
「これで我々も選ばれし民に……」
何となく、何を言っているのか分かった。
頭の中にインプットされた情報が、色々と教えてくれた。
しかし、どうしてこう平和な時代が続いてしまうと、権力を持った者達というのは不老不死だの、選ばれし者だのに興味を持つのだろう。
(あさはかな……)
お前達のように無駄に肥えた民が、あれに耐えられる訳が無いじゃないか。
自分だって「彼女と一緒に居たい」「彼女を思う存分抱きたい」という不純極まりない感情が切欠なのだが、性欲は3大欲求のひとつな訳で、理由はどうあれ純粋な想いが必要なのだと思う。
純粋に、自分以外に向ける気持ちが無いと無理なのだ。
(お前達にそんな気持ちがあるとは思えないがな)
身体を起こして冷めた目を向けると、おおっと歓声があがる。
「君の名は『カウル=レウム』だ」
「名前は自前のがありますが?」
「君は生まれ変わったのだよ。選ばれし新しき民を統べる『カウル=レウム王』だ」
(……何を勝手な事を……)
口からため息が漏れた。
「さあ、皆の者。カウル=レウム王のセイハイを戴こう」
「セイハイ?」
ふと、視界の端に蠢く者を捉えた。
そこには意識の無いぐったりとした彼女が居て、彼女の大きく開いた脚の間に数人の民が居た。
「なっ?!」
ぶわっと全身の毛が逆立つ。
ガチャン
「!!」
止めさせようと身体を動かしたが、鎖で拘束されていた。
「ッッ」
ギリギリと歯軋りしながら彼女の方を見ていると、脚の間に居た民が何かを持って立ち上がる。
「?」
それはデカンタに入れられた黄金色の蜜。
「彼女は君の生命を胎内で精製出来るのだよ。カウル=レウム王」
つまり?自分の精液を彼女が精製したと?