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【片思い 恋愛小説】

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you〜スタート〜-1

━━━どんなに嫌な事があっても、どんなに疲れていてもあなたに会えたら嫌な事も疲れも幸せに染まるんだ━━━


賢太に会った日から二週間後――
今、いつも一緒に帰宅している恵理は委員会で遅くなるので先に帰宅している途中です。
今日も電車の中であの人を探す。そう、賢太を…
でも今日も賢太はいない。
あの日以来賢太を見掛けていない…

一人でいる事が寂しい。
一人だと賢太の事ばかり考えてしまうから。
特に電車の中だと賢太に会えない寂しさが強くなり余計に寂しくなる。
今、賢太に会いたい。
賢太の顔が見たい。
彼女でも何でもないのにこんなわがままな事を思ってしまうんだ。でもこれが私の本心…
今日も賢太に会えなかったことに落ち込みながら家に帰った。

家に着いて私は横になりながら中学のあの時を思い出していた。
* * * *
――中学三年の文化祭の準備中――
私は生徒会の役員をしていて文化祭の準備では各クラスの出し物の進み具合を見る『見回り係』という役目を任されていた。用紙に各クラスの進み具合を記入していくのが私の仕事。
「2年A組の進み具合はどうですか??」
『順調です!!』
「はい、分かりました〜」…次は2年B組か。
「2年B組の進み具合はどうですか??」
『はい!!順調で〜す!!』
そう明るく答えたのが賢太だった。
賢太はクラスの男子、女子に囲まれて【人気者】という感じだった。
笑顔の賢太に私もつられて笑顔になり「頑張って下さい」と明るく返したのを覚えている。
あの時の賢太の楽しそうな笑顔に私は惹かれたんだ…
それから賢太のクラスへ進み具合を確認しに行く事が楽しみというか賢太に会う事が楽しみだったなぁ…
* * * *
文化祭が終わってからも私は賢太が気になっていた。賢太を学校で見掛けると目で追っていた。
賢太と仲の良い私の友達の協力で賢太と話すこともあった。


私は中学の時、賢太に『恋』をしていたのだろうか??
分からない。

でも今は賢太に『恋』をしてるんだと思う。賢太の事を考えるだけで胸が高鳴る。賢太の笑顔を思い出すと頑張れる。

でも…
いつもマイナス思考になってしまうんだ。
『賢太に彼女がいたらどうする?』
私にはどうしようもできない…
どうすることもできないんだよ…
私は賢太に彼女がいない事を望んでいいの?

本当は賢太に彼女がいたとしても賢太が幸せなら私も幸せと思えるようになりたい。でも私にはできないんだ。まだそう思える程成長していない…

…私は賢太に彼女がいない事を望んでしまう。

でも、もし彼女がいなくても私に勇気がなければ何も変わらない。

だから私は決心した。
『変わろう。少しずつでも…何かを変えなきゃ何も始まらないんだ!!』と。


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