調教士として(30)-1
変わらない、長身で端正な顔立ち。すらりと長い脚は、半分組んだような形だった。あちこち跳ねた短い髪は茶系統だが、光の加減で金色に透いている。
そしてその、あなたがたっぷり味わってきたQカップは、見事にこんもりと盛り上がり、そして無防備にはだけられていた。健康的な肌の、立体的でやわらかな曲線美の陰影は、あなたを誘うように暗がりの奥行きを見せている。
しばしの逡巡の後、あなたはそっと、彼女の豊かな胸に手を伸ばした‥‥。
リリアからの申し出とは、ルリアと結婚してほしい、ということだった。
あの日、突然の話に戸惑うあなたに、リリア・ミアヘレナは深々と頭を下げたのだった。
「姉さま――ルリアお姉さまを、よろしくお願いいたします」
あなたは、呆然としながらも、心を決めるべきときが来たのだと、思わざるを得なかった――。
ルリアの胸元を、そのままもう少しはだけ、そっと触れ、撫で始めると、彼女は小さく喘いだ。
「ン‥‥」
そして、ぱちりと長い睫毛の美しい目があいた。そのまますぐに、事態を悟ったようだった。
「いいぞ。揉んでくれ」
「‥‥‥‥」
「だがその前に――」
「――――‥‥」
女戦士は、口を尖らせた。
「キス、してくれ‥‥」
あなたは応じた。そして、己の唇をルリアの朱唇に重ね合わせたまま、その豊かな胸に手をかける。するとルリアは、心得たように、自ら胸元に手をやり、大きくはだけさせてきた。
ぷる、ぷるるるん‥‥。
一三〇センチを越えるQカップが、ダイナミックに、しかし優しくまろび出る。
あなたは、唇を下に滑らせ、チュッ、チュッ、としながら、彼女の喉元、鎖骨のあたり、そして胸乳へと持ってゆく。
「はああ‥‥。い、いいぞ‥‥」
ルリアは喘ぎながら、応じる。あなたとしては、もちろん、このまま彼女の爆乳へと唇を滑らせ、ぺろぺろと舐めまわし。その頂点で震えている敏感な蕾に口に含みたかった。
あなただけではない。彼女も、そう望んでいる。だが、あなたは、動きを止めたのだった。
「?」
怪訝な表情のルリアの顔は、端正でいながらどこか少女のようで、いじらしかった。
「――どうした? 何かいけないか?」
あなたは、ゆっくり頭を横に振った。ルリアは、ぎゅっと眉根をよせて、あなたにせがむ。
「なら――は、早く‥‥わたしの
「――‥‥‥‥」
「た、頼む‥‥。ミ、ミルクがもう、迸り出そうなんだ‥‥!」
切なげな瞳で懇願するルリアに、しかしあなたは、その前にするべきこと、彼女に言うべきことがあると思っていた。
そうだ、あの、ルリアとの結婚の話だ。もし受けるとするならば、それは同時に、元の世界には戻らず、この世界に居続けるという宣言をすることにもなる。
リリアに言われて以来、あなたは考え続け、悩み続けていた。その、答を出すときが、訪れたのだ――
そして、やがて決意を胸に、口を開いたのだった。
「ルリア、俺‥‥」
あなたは、自分の気持ちを言った。
それから、彼女に頼まれた通り、いまや官能の活火山と化している女戦士のこれでもかと挑発的に盛り上がる乳房に、ありったけの想いを込めてむしゃぶりついたのだった。