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虹色の楽譜
【女性向け 官能小説】

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-4


4つ下・・・か。
「って、学生?」
「そう」
「ここは?バイト?」
「そう。知り合いの店なんだ」

そう言ってワイングラスを口に運んだ。

「あの名刺の意味は何?」
「今日ここに来た意味は何?」

お互いにけん制し合って無言で睨みあえば
可笑しくなってお互いに吹き出した。

「ごめん。態度が悪かったね。
おのでら、かなで。名前は名刺で分かってるよね。
音大の2年。ピアノ科。
ここで弾く楽譜は頭に入ってるから。
いつもぼんやり客席を見るくせが付いてるんだ。
この前、相手の男の話を全く聞いてない女の人がいるな。と思って見てたら
可笑しくなって」
「・・・・」

「こっち向けっって思いながら弾き始めたら、こっちを向いたんだ。
その表情を見て、可愛いなと思って。
その男といる事がつまらない食事なら、俺が音で楽しませてあげようと思った。
どう?楽しんでくれた?」

少し照れたように下を向いて、グラスの中の白ワインを飲み干した。

「うん。素敵な演奏だった」




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