アパートの鍵、貸します-12 少なからず好意を抱いている女が他の男に抱かれ、中出しを許したあげく、腰を振って自ら 絶頂を求める。 そんな場面を見せつけられたら、男は一体どうするだろう。 泣くだろうか、怒るだろうか、それとも逃げるだろうか。 「麻里、ちゃん……」 宮下智哉は、そのどれでもなかった。 「ぐっ……」 智哉はいきなり立ち上がると、猛然とトイレに駆け込んで、そのまま凄まじい勢いで嘔吐を 始めた。