投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ゆえとナオさんpart5
【同性愛♀ 官能小説】

ゆえとナオさんpart5の最初へ ゆえとナオさんpart5 11 ゆえとナオさんpart5 13 ゆえとナオさんpart5の最後へ

@真理乃邸 後編-1

「出生前の遺伝子操作で、親の望むように子供を創る、
『デザイナーベイビー』についてどう考えますか?」
ナオさんが質問します。

「私は、私達の子供が欲しい。
私と菜々の、良いところも悪いところも受け継いだ、
紛れも無い自分達の子供が欲しい。
デザイナーベイビーなんて、
本当に自分のパートナーを愛しているのかしらね?」

真理乃さんは、
慈愛に満ちた優しい目で、菜々さんを見つめます。
菜々さんは、やっぱり恥ずかしそうにして、
赤くなってうつむきます。
でも、とっても幸せそうです。

その時、ナオさんの悲しみの匂いを嗅ぎます。
「うっ、ううっ」
「ナオさん…」
「ええっ!?ここって泣くとこ???」
「ナオさん、話してもいいですか?」
「…うん」
「実は、ナオさんはデザイナーベイビーなんです」
「えっ!?ど、どういうこと?」
「話し、聞いて貰えますか?」
「もちろんよ」

「私は、英国人のマリーと、
日本人の恭子さんとの間の子なんです」
「じゃ、じゃあ…」
「ニュースに出てた『イブとイブの子』って、
ナオさんの事なんですか!?」
「そうです。
マリーが開発した、
遺伝子結合技術を用いて私が創られました。
生みの母親は恭子さんの妹さんです」
「それは…、母親が三人いるってこと?」
「そうです」
「驚いた」

「マリーが研究員だった頃、
英国に留学に来ていた恭子さんと知り合い、
二人は恋に落ちました」

私も初めていきさつを聞きます。

「そして、恭子さんは不慮の事故で亡くなりました。
交通事故だったそうです。
その際、
親族である妹の朋子さんの了承を得て、
恭子さんの細胞が採取されました。

マリーは二人の子供を創ろうと、
死に物狂いで、遺伝子結合技術を研究したそうです。
マリーは悩み苦しんだ末に、ある人物に出会います。
詳しくは話せませんが、
この美さきと深い繋がりがある人物です」
「いいわ、続けて」

「その人物から知識を授かり、
ついに遺伝子結合技術は成し、
マリーと恭子さんの細胞から、
受精卵が作られます。
着床前遺伝子スクリーニングを受け、
遺伝子操作を施した胚を作り上げます。
そして妹の朋子さんのお腹を借りて、
私が産まれます」

「その時のマリーさんの苦労が、
今の成功に繋がっているのね。
私達も恩恵を授かっているのね」

「ですが、私に施されたのは、
今回、真理乃さんと菜々さんが利用した技術とは、
別のものです。

お二人の子供に使われた、
生殖細胞を使った遺伝子結合技術は、
通常男女間で出来る子供と同じ仕組みです。

私には、
マリーと恭子さんの体細胞が使われています。
クローン技術の応用です。

私の容姿が、
恭子さんそのままになるように、
こんなことをしています。
私は、恭子さんのアルバムを見れば、
自分の未来の姿を見ることができるのです。
遺伝学上私は、マリーと恭子さんの、
二分の一卵性双生児姉妹なのです」

「クローン技術を応用した同性間の遺伝子結合、
遺伝子スクリーニングに遺伝子操作に代理母出産。
ナオさんはハイテクの塊りね」


ゆえとナオさんpart5の最初へ ゆえとナオさんpart5 11 ゆえとナオさんpart5 13 ゆえとナオさんpart5の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前