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ブレイズ・フィート
【ファンタジー その他小説】

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ブレイズ・フィート-1

「はぁ〜〜。だりなぁ〜」

俺は成瀬 竜司。髪の毛は茶色で長め、左耳に二つあけたピアス、身長は170後半、顔はイィ方、自慢は生まれたときから瞳が茶色って、程度の今時の普通の高校生だ。 ただひとつ気持ち悪い変な力があることを除けば……。俺はこの能力のせいで今まで散々だった、そしてこれから出会う一人の女ともっと過酷な運命が待ち構えているとは……。

この能力に気付いたのは、俺がまだ小学生のころ、始まりはささいな事だったんだ、みんなで野球してたとき俺はどーしてもボールを打つことができなかった。野球は得意じゃなかったんだ。
「バットがもっと大きければいぃのに…」
そんなバカみたいなこと考えながらバット振ったら……
カキーーン!!!
「あたった!!」
始めて打てたんだ俺はメチャクチャ嬉しかったんだけどさ。
「おい!!なんだよそのバット!!!お前なにしたんだよ!!」
友達の一人がデカい声で叫んでたんだよ。俺は最初何を言ってるのかわかんなかったんだけどさぁ、バットを見たら形が変わってたんだよ、ていうかデカくなってたんだよねバットが。
俺はその日から自分の能力に気付いちゃたって訳。俺の能力は左手で握ったものを自分のイメージした形に変えられるんだ、でもお札とかは透かしとか構造が複雑で無理。それと一回変形させたものはもう変形できない、だからまるで使えない。しかもこの気持ち悪い力のせいで小中はみんなからのけ者にされてきた、だから高校は知ってる人のいない東京の学校に入ったんだんだけど、やっぱり友達はいない、友達の作り方なんて忘れちまったよ……。
「はぁ〜。今日はもう少ししてから学校行こう」


ガラガラガラッ――
まだ授業中の教室のドアをあける。この瞬間は大嫌いだ、みんな視線がいっせいに俺に浴びせられる。みんな冷たい目をしてる。
「なんだ、成瀬また遅刻か?まったく何を考えてるんだか…。」
俺は聞こえないフリをして自分の席に着く。もう教師の小言にも馴れてしまった。


「えぇ〜、じゃあ教科書の48ページを……」
―キーンコーンカーン― チャイムが授業の終わりを告げる。
「じゃあ今日はここまで、続きはまた来週、ちゃんと復習しておくように」
教師が教室が出ていくのと同時に教室の連中は一つの席に集まりだした。 「ねぇねぇ、みうちゃん一緒にお昼食べようよ?」
教室中の奴が一人に話かけている。
「みう?そんな奴このクラスにいたか?」俺はそんなことを考えながら教室をでた。昼は屋上で過ごすのが日課になっているのだ。
「あっ!!みうちゃん、あいつとは関わらない方がいぃよ、なんかクールぶってウザいんだよねぇ。」
教室から聞こえる声に舌打ちする。
「聞こえてるっつんだよ」

―ガチャッ―
俺は昼飯にパンを持って屋上の扉を開ける。しかしそこには先客がいた… 「よおぅ!!成瀬君君待ってたよ、遅かったね。」2年の不良と呼ばれてる奴らだった。
「俺になんか用ですか?」力いっぱい睨みつける。 「君最近目立ちゃってるからさぁちょっと注意しようと思ってね」人数は6人とバットが2本。
「へぇ〜」俺は適当に頷いた。
「おい!!お前調子乗ってんだろ!!こっちは3年からもOKもらってんだぞ!!」
頭のわるそうな奴が怒鳴りちらす、3年をだせばビビるとでも思っているのだろうか。


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