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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 4.-5

 今度は有紗が先を進んでいるから、段のせいでかなりの高低差が生まれている。直樹の追及には答えず、有紗は進む足元へ視線を下ろして問うた。
「いや……、できてないよ……。あ、いや、その、……したいって思えないから」
 これだけ高低差があるから、殴ろうにも届かないとでも思われているのだろうか。愛美を前にしてまだ勃起することができていないと言っている。本当に? 自分の前ではあれだけ勃たせているくせに? 二十一歳で童貞を卒業し、女と交わる気持ちよさを憶えた男の子が、女の子らしい可愛らしさを持ち、しかも直樹のことが大好きで、恐らくは猛烈に恥ずかしがりながら抱いてほしいとねだり、彼を助けようと懸命に性楽を慰めてくれる、そんな愛美を前に無反応でいられるものだろうか? どれだけ彼を射精に導き、愛しみを満面に出して抱きしめられても、疑いは拭えなかった。第一、まだ自分に再会する前とはいえ、彼は捧げられた愛美の貞潔を受け入れたではないか。一度は愛美の前で勃起したということだ。
「私とは、……するクセに。何回も」
 じゃあどうしろって言うんだよ。背後からそんな空気が伝わってくる。一階に着いた。辺りは繁華街というよりも住宅街であるから、ショッピングモール前の幹線道路の歩道を家路に向かう人が多く歩いている。同じ東京都とはいっても、ここからは山手線まで到達するのに随分かかる。しかもこれだけの人が住んでいるのだ、朝のラッシュは物凄いだろう。その苦痛に耐えてでもマイホームを購入し、家族のために苦行に耐えたサラリーマンたちが、夜の闇に一日の疲れを肩から湯気として出しながら歩いているように見えた。一見くたびれているようだが、毎日、そしてこれから数年、数十年とこれを繰り返そうと思えるのは、きっと幸せな場所が彼を待っているからだ。
 一方、駅に伸びる歩道を見ると、これから向かう人はまばらだった。しかも都心に向かう電車に乗ろうという人は皆無かもしれない。皆、幸せな場所に帰っていく。逆行するのは自分たちだけだ。
 一昨日、明彦の部屋から帰ってくるとすぐに書斎に呼ばれた。階下の和室では洋子が新聞紙を広げた上に敷いた半紙に、展覧会に応募するため毛筆を振るっていた。そんな趣味の世界に浸る妻の真上で、夫は義理の娘をチェアの前に座らせ、股間を弄らせていた。握りたくもない男茎を一日に二本も握らされるのは苦痛だった。
 拘束され、媚薬に狂わされた体を誰だかも知らない同年代の女の子と二人がかりで姦し尽くされてから一ヶ月近く経っていた。翌週すぐに直樹に抱いてもらったが、どれだけ愛しみを恵んでもらっても、恥辱は体の底にこびりついて拭い去ることはできずにいた。第三者である瑠依子も聞いているのに、淫楽を求めるあまり叔父の男茎が欲しいと訴えてしまったのだ。有紗として一度、――そして母を演じてもう一度。最後の望みたる直樹を魔手から護るために、苦渋の選択をした有紗に向かって、信也は穢らしい男茎で何度も穿ってきた。
 だが叔父は知る由もない。有紗が敗北したのは叔父の蛮行ではない。直樹を我が物にしている妹に対して、――ずっと大事に守ってきた妹に対して、壊劫の炎を燃え立たせている、その事実を認めたのだ。認めざるを得えなかった。
 愛美が直樹に遠慮無くじゃれついている同じ時間には、決まって有紗は言葉遣いが子供になった明彦を、彼が目覚めた性癖を満足させるために、体を使って扱いていた。この落差。有紗は愛美に対して湧いてくる、日に日に濃厚となって容易には流し落とせぬ軟泥を、明彦の巨根をいたぶり尽くすことで晴らそうとした。だが、明彦は擬似プレイにマンネリズムを感じ始めたのか、以前ほどの興奮が見られなくなっていた。とっとと出して欲しいのに、射精まで長く時間がかかり、膝も手首も疲れた。自分で両足を抱えさせて開かせたり、四つん這いにさせたり、ブリッジさせたり。有紗から仕向けておきながら恍惚とした顔でそれを行う明彦に辟易としつつ、マンネリを解消しようと試みたが、やがてすぐに明彦は次なる淫らな刺激を求め、鋭敏さを失してしまう。そんな変態男を相手にして家に帰れば、今度は手で扱くだけでは許されない、支配者然とした叔父の前に跪かされ、顔の前に差し出された最も穢乱な部分である男茎へ舌を這わせ、口の中に含まなければならない。
「お父さんな、会社を移るんだ。……うっ」
 舌の上に先走りの粘液を垂らしながら信也が言うと、頬を窄めて髪を揺らしていた有紗は頭を止めて目線だけ上げた。「この前シンガポールに行ったろ? 会議に参加するだけじゃない。あっちのファンドから誘われていて、連中と話を詰めてきた」
 信也は動かなくなった有紗の頭を撫で、手のひらで引き寄せるようにピストンを再開させる。
「心配するな……、東アジアを任される予定だから、もっといい暮らしができる」
 収入が減ることを心配されたと思ったらしい。まるで有紗にとって今が「いい暮らし」だと言わんばかりの言い草に、亀頭を咥えたまま舌打ちした。その苛立った表情が信也を却って煽るのか、後頭部を引き寄せて有紗の顔を前後させ、唇が進んでくるのに合わせて腰を突き出してくる。


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