告白-2
「気にする事はないよ、だって向こうが間違ってるんだし。」
「そりゃー、そうかも知れないケド…。」
体育館の応援席の下では今まさに佐伯君らバスケ部が優勝を目指し戦っている。
「この前蓮が言ってたでしょ?これからどんどん攻めて行けばいいって。」
「アンタは彼を支えてあげた、勇気づけてあげた、それで良いジャン。」
空気を切り裂くように激しく笛が鳴り響く。一条君は近くで彼を応援している。
「私が余計な事を言ったせいで負けて、嫌われたらどうしよう…。」
「そんときゃ諦めな、彼に恋するの。」
「え?」
「そんな自分の為を思ってアドバイスしてくれたのに、それに耳も貸さず敗北し、他人のせいにするような男、こっちから願い下げよ。」
「巴、ちゃん。」
「まぁ、彼がそんな人じゃないのは判ってるけどね!」
「……。」
話も尽き、イスから立ち応援席から佐伯君の試合を見下ろす。
あ、彼が笑ってる。
彼の周囲で笑顔が絶えない、これは…。