The Change!〜少年の逆襲編〜-6
堅く締められたり奥でぶつかったりすると今度はこちらの中が押し込まれてくる。
やっとのことでひとみの腕の拘束を外し、首に回させて密着させた。
強く腰をうちつける。
「あぅ!ん!は…っ…あっ!気持ち、ぃ…!」
「俺、も…!」
ナニが引きずり出されて、肉にからまって、押し込まれて、ついつい腰を激しく動かしてしまう。
ローターのスイッチを強め、穴を広げるように回してやればひとみは俺にしがみ付いてきた。
強く抱き返し、壁面にぐりぐりと押しつける。
逝かせるコツは疲れても絶対に一番感じさせてるリズムや場所を変えない事。
身にたたき込まれて体得したことが微かに思い浮かんだ。
少しずつ、少しずつ、ミリ単位で位置をずらして一番よいポイントを探りあてる。
「あ、あぁ!」
一際高く歓喜の声が上がったのを聞き届けてガムシャラにそこを突っ込んだ。
「あぐ…っァあ、…の、ぞ…、…ぅ…」
「何?」
「波、きた…いっちゃい、そう…!」
「そりゃ、よかっ、た…イこ、一緒、に」
自分の中でも膣が痙攣して反射的にナニを締め付けたのを感じた。
更に腰のスピードをあげる。
ベッドがギシッギシッと呼応するように激しい悲鳴をあげた。
「……壊れる!……壊れちゃう…!!死んじゃうー!!」
「ひとみ……壊れちまえ…俺の手で壊せるんなら、本望…」
自分のナニを入れているような錯覚すら起こってくる。
ここまで感じさせることはできなかったけど、昔見た光景。
「いやぁああ!」
ビクンッとひとみの体が跳ね上がり弓なりになって痙攣を起こした。ぼろりと涙がこぼれ落ちる。
角度が変わり、自重で奥深くまで差し込まれて俺自身の視界も真っ白に塗り替えられていった。
声を出したら気持ち良さで魂がどっかに吹っ飛んでいきそうな気がして、思わず痕が残るほど手を噛み締めてブレーキをかける。
汗が吹き出て、中がびくんびくんと引きつりを繰り返した。
最初の波がひけば後は意識がじんわりとした快楽の中にふわふわと漂う余韻の中。
引き抜く気も起こらずにくったりとひとみの体の上に寄り添う。
ひとみも気を失ってはいないらしく、そっと背中に腕を回してきた。
少し荒い、深い呼吸音。
ちょうど頬の下に胸があって、激しい心音と共に柔らかい胸が上下する。
「はじ、めて…」
ひとみがゆっくりと言葉を発した。
顔をあげて表情をみる。
「イかされ、ちゃった、ね」
ニコリと、少し困ったような照れ臭そうな笑顔。
表情につられる。
胸の中から何かが沸き上がってきて、暖かくてくすぐったくて仕方ない。
誤魔化そうとしてチュッと軽くキスの音をたてた。
「ひとみ」
「うん?」
「……男も、悪くないなって思った」
「ありがたみ気付いた?」
「さぁて?」
ふっと笑う。
「ひとみ、寝よ?二人なら寒くないよ。それで、日が暮れて男に戻ったら……も一回しようか?」
「…………エロすけぇ」
それでも、ひとみは微笑んでゆっくりと瞳を閉じた。
***
「っつーわけなんすよぉ〜ひとみがもうその後可愛くて可愛くて、何度もイかせまくっちゃって。破っちゃったストッキングだけ近くに買いに行かされたんですけどね」
その日の夜、俺は文○堂のカステラを食べながら博士に笑顔で報告をしていた。
本当は報酬の一部なのだが、コーヒーの茶菓子が無いというのでせっかくだからと放出したのである。
報酬はこちらが驚くほどふんだんにあり、思わず半分くらい辞退しようかとしたのだが、
「俺の良心の為にも持っていけ」
という謎の言葉と共に押しつけられてしまった。
「博士のお陰ッス!俺に男としての自信持たせてくれました!」
「いや、私は何もしてないと思うんだけど」
「いいんです!何にだって感謝したい気分なんすから!!」
「……よかったね」
「はい、ありがとうございます!」
少年は幸福だった。
博士達に(悪気はないにしろ)騙されている事も、
家に帰れば、事情を感知した獲物を狙う獣が二人待ち構えていることも、
何も知らなかったから。
少年の幸せ崩壊まで後一時間二十五分十九秒。
END