撮らせてよ-4
「だ、誰……それ」
初めて聞いたような反応をしている里枝だけど、上ずった声と、逸らした視線でバレバレだ。
「……知ってるくせに。俺が持ってるエロ動画の女優の名前だよ」
「知……らないよ、そんな人……」
語尾が小さくなる里枝を見てると、ドンドン追い詰めたくなる。
ここは、一つカマをかけてみるか。
「俺が仕事に行ってる間に、書斎でエロ動画観ながら一人でシてるのバレてるんだよ」
「…………!」
「何かさ、パソコンをいじった形跡があるんだよね」
里枝が「しまった」って顔してるけど、パソコンをいじった程度でそこまでわかるわけがない。
パソコンを触るのは、基本的に禁止してるわけじゃない。
旅行の計画や、レシピを調べたいっていうときもあるから、里枝には書斎を自由に使わせても問題がない。
見られて困るのは、エロ動画サイトくらいだし。
再生回数一覧の件だって、観ていただけならオナニーしたかどうかなんてわかるわけがない。
でも、泣きそうな顔で言葉に詰まるその様子が、いたずらがバレた子供のようで、なんだか加虐心を駆り立てる。
「ほら、正直に言えよ、一人でヤってんだろ? でなきゃ俺がエロ動画新しく買ったなんてわかるわけないじゃん」
「……し、したこと……」
「したこと?」
「……あります」
弱々しい語尾がまたたまらなくて、ゾクゾクする。
「ふうん、里枝は一人でここをいじってたのか」
ハンディカムを里枝の脚の間に近づけていくと、
「……いやっ」
と、反射的に脚を閉じようとする彼女。
そういうのが、かえって煽っているって気付かないのかな。
「ほら、隠すなよ」
ハンディカムを持たない方の手と、膝を使って里枝の両脚をM字型に押さえつけると、
「いやあっ!」
と大きな悲鳴が聞こえた。
画面越しに映る彼女のヴァギナは、大陰唇の辺りの陰毛が濡れて束になっている。
「ほら、手が止まってるよ? ちゃんと続けて? いつも自分でシてるみたいに」
「……あ、ああ……いやあ……」
口調は柔らかくとも、有無を言わせない威圧感のようなものが、俺にはあるのだろうか、里枝は泣きそうになりながらも指を動かし、時折身体がピクンと跳ねていた。
だらしなく開いた唇。めり込んでいく指。堪えきれない甘く高い鳴き声。
それらが全て映像に残っていると思うと、下半身がジンジン熱くなる。
「……里枝、オナりながらでいいから俺のもしてよ」
「え……?」
仰向けで指を動かし続けている里枝は、少し戸惑い顔。
でも、今日はいつもより激しいことも許されるような気がした俺は、窮屈になったボクサーパンツを脱ぎ捨てて、彼女の身体を起こした。