撮らせてよ-3
「見られて興奮してんの? 本気汁だよね、この白いの」
「ち、違……ああん……」
「じゃあ触って確かめてみ?」
「……っく」
おずおずと膣口に中指を埋めていく里枝の唇が反射的に開いて、熱い吐息が漏れた。
「濡れてるだろ?」
「ち……がう……」
「じゃあその指を動かしてみろよ」
「…………」
「やるんだ」
泣きそうな顔でこちらを見る彼女に、突き放すような言い方をするのは、胸が痛む半面、どこかゾクゾクする。
逡巡の後に、彼女は恐る恐る指を動かし始めた。
「……はあっ、あ……ん……」
中から愛液を掻き出すような動かし方は、俺が触ってやるやり方とは違って、激しさのない、単調な動きだった。
しかし、みるみる内にその指には粘る液体が絡み付き、ヴァギナ全体がヌラヌラ光る。
とりわけ、その源であるクレバスからは、白く泡立った液体がクチュクチュと恥ずかしい音を立てていた。
オナニーまでも見られているからか、やはりいつもより濡れ方が段違いだ。
いつもはじっくり時間をかけて愛撫して、それで充分濡れる里枝の身体だけど、レンズ越しで眺めるだけで、特段触れなくともこんなに感じるとは。
「里枝、オナニーの仕方、手慣れてるね。いつも一人でしてたのか?」
「……。こ、こんなことしたことな……」
少しの間と、視線を逸らしての答え。明らかに嘘だってわかりやすい。
男と違って女はオナニーをしてるとは言いづらいだろうけど、俺のエロ動画をこっそり観てた里枝がしてないわけがない。
それに、彼女は否定してるけど、中指で愛液を絡みとってクリトリスを撫でる手際の良さは、したことないとはとても言い難い。
だから、俺は少し意地悪になる。
「出羽つぐみ」
とあるAV女優の名前だけを呟くと、痙攣したように彼女の身体が震えてから、指も止まった。