nipple-3
〜nipple〜2-3
今までは来るな。と言っても3日に1度は、俺が居ても居なくても、この部屋でゴロゴロしていた雅。
来るな。と言った日から5日。
思い出しても苛々するだけだ。
後は顔を合わせても、普通にいつも通りにしていれば、雅も俺も気まづくはならない。
今までどんな喧嘩をしても、特別仲直りということをした事がない。
どちらかが折れ普通に接していれば、その時点でフェードアウト。
子供の時からのお決まりだ。
普通のセックスを試みたこともあるが、なんにせよ俺が勃たない。
セックスが出来ないとわかると、すぐ他の男に心移りした女もいた。
俺の好きは痛いうえに重い。
それを受け止めれる女は…
まぁ、いないね。
俺には良いバンド仲間が出来た。
女は手に入らなくても、メジャーデビューは絶対手に入れる。
バンド活動日程をメールに打ち込む。
「雅ちゃん勝手に上がりな。陽なら部屋いるから。」
ドタドタと階段を登る足音。
…え?
なんとなく心の準備をしていた。
「陽?入るよ。」いつも通りの雅。
「…どした?」
「え?バイトの帰りで部屋電気付いてたから。」
思考が読めない。
「陽が彼女にしてくれたんだから、会いにきたら嬉しそうにしてよバカ。」
「……。」
携帯を取り上げ、強引に膝の上に座ってきた。
「…おまえ何やってんの?」
あれから特に連絡をとった訳でもなく、逃げたんぢゃないのかよ?
「陽は好きじゃないかもしれないけど、私は好きだから諦めない。それに…。」
恥ずかし気も無く好きだ。と言う癖に、耳を赤くし、胸を押さている。
「陽が外すなって言ったんだよ。」
…は?
あんなキツく縛ったままじゃ、酷いことになってるに決まってる。
俺の中で何かがザワついた。
服をめくり上げると、布が擦れるだけでビクッとしていた。
手をまわし下着のホックを外す。
乳首の根元に線がくい込み、真っ白い肌には似つかず、真っ赤に腫れあがり、うっすら内出血していた。
下着をつけているだけでも痛いはずだ。
「なんでこんなになるまで、外さないんだよ!!」
「だって…陽が外すなって。好きだから…。」
初めて恥じらいを見せながら、好きだと言った。
…すげぇ可愛いかも?
こんなに響いたのは初めてかもしれない。調子が狂う。
「今日泊まってけよ?」
初めて俺からそんなことを言うと、嬉しそうに頷いた。
「お母さんに連絡して、おばちゃんにも泊まるって言ってくる。」
「付き合ってること親に言ったの?」
「…まだ言ってない。言ってもいーの?」
「言ったらさ、泊まり禁止なるかもしれないから、しばらく黙っておこう。様子みて俺から話すよ。」
ほんの少しだけ、もっと雅を知りたくなった。