清心高校失笑日誌-4
「うををををををををををををををを!?」
キラーン
「あら……先輩、消えちゃいました」
「天垣君、彼は、一体どうなるの?」
「きっと、あの薬品をタップリ浴びてるだろうね。あれが体につくと、髪の毛がチリチリのアフロになっちゃうのさ」
そして空が一瞬光り、続いて小さな爆発音が轟く。
「まぁ、彼は頑丈だから。あの程度では大丈夫だと思うけどね」
天垣の冷静な分析の後、彼の頬にポタリと水滴が落ちる。
ザザーーッ
「……ウソ」
嘘ではなく、現実だ。雨が、音を立てて降っている。篠崎も、如月も、サムソン衆も、目を丸くして呆然と立ち尽くす。しかし、天垣だけは、満足気に頷いていた。
「科学部、存続決定!」
校庭の端に落下した加賀は、チリチリのアフロ頭のまま、気絶していた。しかし、命に別状はないあたりが、さすがである。
彼の頭の上で、カエルがゲコゲコと鳴いた。
終了