調教士として(7)-1
その朝‥‥。
弾力のある大きなものが顔に当てられるのを感じて、あなたは、目を覚ました。
それは、いままで感じたものよりもはるかに大きく、いままでと同じく、あなたは目を開ける前に気がついたが、念のため確認してみることにした。
目を開くと、やはり、生おっぱいだった。それも、ジャニスさんやミドリのよりもビッグな、女戦士ルリアの生おっぱいだった。
「“‥‥‥‥”、頼む――‥‥」
半裸で、自分のおっぱいを抱えるようにあなたに差し出す彼女の後ろには、やはり半裸のミドリとジャニスさんがいた。皆、あなたを見守っている。
ルリアはあなたの手を待つことなく、さらに自分のPカップを捧げ持つようにして、あなたに押しつけてきた。否応なく、むにゅむにゅした感触が顔に当たり、あなたは手と、そして舌を出さざるを得なくなる。
「うう‥‥。い、いいぞ‥‥」
ルリアは悶えながらも、あなたからおっぱいを離そうとしない。しかしまた、あなたの頭の横に突いて上体を支えている腕の力で、そのやわらかい感触が適度にあなたの顔に当たるよう、工夫もしてくれているようだった。
「うふん‥‥。ご主人さま‥‥わたしたちにもかまってください‥‥」
ジャニスさんが言い、ミドリをふたり、あなたににじり寄ってきた。今朝も忙しい。そして、今日という日は、格別忙しくなる。
(明日の朝は、どうなっているだろう‥‥)
あなたが吸われたくて吸われたくて堪らないらしいルリアの左乳首を唇に含んでやると、それはすぐに固くなり、そしてあなたの口内へ
(いよいよ、本番だ――)
これまでの日々を思い、感慨を込めて、あなたは思いきり吸いまくった。
国璽押印式の代表は、向こうはなんと、姫自らを選んできた。
わがまま姫のことだから、てっきりメイドのリリアか、あの女軍人ジェニファー・プラスケットにやらせるのかと思ったのだが、やはり、王族のプライドというやつなのだろうか――。
「自分たちが負けるかもしれない、という想定は、全然ないんですね」
「わたしたちが、ですか? 当然です。――(女軍人を制して)いいです、ジェニー、言わせておきなさい‥‥。ドリーさん‥‥ミドリさん――でしたか‥‥? スガーニーのナディーカがどれほどのものか、もうすぐ、そのカラダにわからせてさしあげますわ。そちらの、メイドの方にも‥‥」
「――ジャニス、でございます。光栄です。昨夜からずっと、お待ちいたしておりますわ」
「‥‥――では、姫、参りましょうか‥‥」
女たちは火花を散らしあった。そして開催宣言の後、あなたたち七人は、それぞれの会場に分かれた。あなたはリリア・ミアヘレナと。そしてルリアたちは、スガーニー側の攻め役たちと。あなたはルリアたちと、健闘と休憩時間での再会を誓って、別れたのだった。お互いの会場を見ることはできず、モニタに表示される投票傾向で推測するしかない。心もとないが、致し方ない。逆に言えば、見れはしないが、推測することはできる――自分のほうに特に大きな変化がないのに各種数値が大きく変動したならば、それは、向こうで何かが起こったということなのだ。
「妹を――リリアを、頼む」
別れ際、ルリアはあなたに近寄り、小声でそう言い、あなたに小さく頭を下げた。せつなげな目をしていた。
木星圏に復活した第一回コンジャンクションは、そうやって始まった。
あなたとリリア・ミアヘレナの会場は、どこかホテルのスイートルームを思わせる、明るく広い部屋だった。豪華な調度品のなかにさりげなく懸架装置等の設備も整えられていた。懸架装置は、オイオであなたが作らせた物とは形状は異なっており、ムヴグリの機構を転用しているかどうかはわからなかったが、部屋によくマッチングしているところから見ても、なんらかの手段でオイオの情報を仕入れて真似したというよりは、彼ら独自に開発したもののようだった。
それをさせたのはやはり――。
(あの黒調教士だったんだろうか‥‥)
あなたは思った。――「だった」‥‥。そう、過去形だ。あなたは――ルリアたちも――黒調教士に相
「――帰ったぁ?」
先刻、それを聞いて、あなたはぽかんとした顔で、ミドリとハモることになっていた。あの黒調教士が、元の世界へ帰還したというのだ。ナディーカ姫――ナディーカ・クセルクセスは、涼やかな