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かぜひき
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かぜひき-1

「よう。」
「あれ?もう学校終わり?」
「あぁ。」
「どしたの?」
「どうしたって、学校休んだやつの家に帰りに寄るなんてお見舞い以外の何者でもないだろ?」
「あ、なるほど。で、お見舞い品は〜?」
「おいおい、わざわざ来てやったのにそれかよ。」
「だって〜、それが楽しみでしょ?お見舞いって。あ、アイスだぁ。おいしそ。」
「ってか、お前の母さんバタバタ出て行ったけど?病気の娘置いて。」
「あ〜、うちのお母さん看護師でね。・・・今日は夜勤って言ってたから。」
「娘より患者かよ?」
「そんなもんでしょ。」
「・・・じゃ、暫く一人ぼっち?」
「ま、ね。」
「寂しくね?」
「多少はね。でも慣れたよ。お母さんは患者さんにとっては必要なわけだし。まさか高校生にもなって引きとめられないっしょ。」
「・・・・・・。」


「ってなんかしんみりしちゃった?」
「・・・一緒にいてやるよ。」
「え?」
「だ〜か〜ら〜、お前が寂しくなくなるまで側にいてやるって言ってんの。」
「え・・・?それって・・・?」
「なんだよ。」
「どういう意味で取ったらいい?」
「・・・お好きなように。」
「じゃあ、ずっと・・・ずっと寂しいって言ったら?」
「・・・ずっと側にいてやるよ。」
「あ・・・。」
「だから早く風邪、治せよな。」
「・・・うん。」


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