終章-2
―2年後―
「あたしと同じ大学に入りたかったら、ちゃんと勉強しなさいよ」
大学生になった結衣は、オレを同じ大学に入れるために、盛んにオレにはっぱを掛けてくる。
「ダメだ、勉強が手が付かない。後でがんばるから、ちょっとだけしゃぶってよ」
「甘えるな、バカ裕樹!ちゃんと勉強しないと、素敵な大学生にお姉ちゃんを取られちゃうぞ。それが嫌なら色気より勉強だ!」
机に向かっていた椅子を引いて、オレが勃起したモノを指で示すと、結衣の罵声が耳元にキンキン響いた。
女心とはわからないものだ。オレ達が本当の姉弟じゃないとわかった日から、結衣の性格はどんどん元に戻っていった。今ではオレの名前は呼び捨てになっているし、勝気な性格は昔以上かもしれない。
元々そんな性格の頃から、結衣のことが大好きだったから、まあ、その変化は許容の範囲内だけど…
しかし、性格は変わっても、嬉しいことにオレを愛してくれる気持ちは全く変わりはなかった。今はオレを同じ大学に入れるために、時間を見つけてはオレの勉強に付き合ってくれている。
しかし、愛し合う若い男女が付きっきりだと、自ずと間違いは起きるものだ。何だかんだと言いながらも、結局結衣もそれを求めているのは明白だった。それに今日は両親が1日出ているから、結衣も朝からその気になっているはずだ。
オレは試しにどう見ても挑発しているとしか思えない短いスカートの中に手を伸ばした。
「やあん」
ん?何だか直接触れたような…
違和感を覚えたオレは結衣の短いスカートを捲り上げた。するとそこは…
「何だよこれは?何だかんだ言っといてやる気満々じゃないか」
「ああん、恥ずかしい…」
結衣は顔を覆ったが、捲れたスカートの中、剥き出しの下半身は隠さなかった。
「パンツどこやったんだ?さっきは穿いてたじゃないか?」
オレの問いに、結衣は恥ずかしそうにオレの座る椅子の下を指を指した。そこに目をやると、脱ぎたてホヤホヤの染みが広がった下着が丸まっていた。
「呆れた。オレにはっぱを掛けながら脱いでたのかよ」
「やだあ、恥ずかしよう…」
「恥ずかしいって言いながら、何、足を開いてるんだよ」
「やあん、言わせないでよ」
「言わないとしないよ」
「もうやだあ、結衣のエッチなアソコをいっぱいいっぱい弄って〜」
真っ赤になった結衣は、オレに抱きついてきた。もちろん、ソコは触りやすいように足は開いたまま。
結衣の希望の通り、ビチョビチョに濡れたソコを弄り回した後、勉強机に両手を付かせて、立ちバックの姿勢を取らせた。引き出しに入れているコンドームに手を伸ばしたところ、結衣が尻を振りながら催促した。
「裕樹くん、今日は生で大丈夫よ。だから早くう」
結衣の言葉に喜んだオレは、愛液を垂らした淫らな尻に後ろから突き刺した。
「いやあああああん」
ズニュッとした感触が亀頭を刺激した。やっぱり愛する者とのセックスは生がいいな。生の感触を味わいながら、後ろから手を回して乳首を弄り、愛液を絡めた指で肛門を刺激した。結衣は直ぐに変化を見せた。
「あっ、あっ、あっ、裕樹くん、裕樹くん、イク、イク、イックウウウウ」
嬉しいことにセックスの最中だけはオレに依存していて、まだ『裕樹くん』と言ってくれている。そのギャップがまた可愛いんだよな。
オレの机の上に飾られた花嫁花婿衣装を纏った画像の中の2人が、オレ達の絶頂を向かえる様子をにこやかに見ていた。
おしまい。
あとがき
【そして16年目の恋模様】を年明けに思いついた時、それをメインに絡めた4つの話が浮かびました。これはその2つ目です。
結局本当の姉弟では無かったパターンは使い古されてるでしょうが、私なりにこんな感じに仕上げました。唐突に出てきたアメリカの叔母さんと市役所の書類の布石でバレバレだったかもしれませんね(笑)
毎度、この世界にそぐわない内容が有れば、ファンタジーとして読んで下さいね。
もし気が向けば、残りの2つ【そしてスマートな恋模様】と【そして高校教師の恋模様】が書けたらいいなと思います。
読んでいただいてありがとうございました。