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弟の声〜vocalist〜
【姉弟相姦 官能小説】

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黒い嫉妬-1

〜黒い嫉妬〜3-1

椿の想いをよそに蓮は苛立っていた。普通に接することも許されず、謝る時間すら与えてくれないのだ。

罪悪感と期待が比例し、1人舞い上がっていたのが馬鹿馬鹿しく、その寂しさからの苛立ちとは、自身も気づいていない。

お気に入りのアダルト動画もしっくりいかず、知らないうちに椿に似た女優をみつけては、あの日の椿を重ね合わせていたのだ。

(…はぁ。集中できねーー。)

それでも、なんとか強制的に刺激を与え、自覚のない黒い感情とともに、自身の手は白濁にまみれた。

決まって事が終われば、虚しさと行き場のない苛立ちに苛まれる。

自慰すら許されない気がした…。

こういう場面は男の方がデリケートなのかもしれない。
集中できず、中途半端な日すらあるのだから。

(…やっぱり俺が謝るしかないよな。頼むから無視だけは勘弁してくれ。)

こんなに長い姉弟喧嘩などしたことがない。喧嘩と捉えるべきなのかすら、まさに問答無用で。

椿の帰宅時間がいつもに増して遅い。あからさまに避けられ気づかない程バカではない。

今にも寂しさに押し潰されそうな面持ち。過去にこんな顔をさせる女はいたのだろうか…?

(…とりあえずライブが終わったら、ちゃんと謝ろう。)

(…今は明日のライブに集中。)

雑念を払いのけ、気合いを入れ直した。

昨夜とは打って変わった面構え。
イヤホンに音が流れる。
オーラを放ちライブハウスに足を向けた。


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