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そして純情姉弟の恋模様(クラス1-AC)
【学園物 官能小説】

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真下千尋と佐々木浩太-1

【真下千尋と佐々木浩太】

誕生日の翌日。この日の部活は結衣が午前中、オレが午後からと2人の予定は別々だった。

結局、昨日の夜は結衣の卑猥モードに触発されて、セックスを3回もしてしまった。

「う〜、腰に力が入んないよ〜」

大丈夫かな?

いつも以上にイキまくり、フラフラになりながらも学校に向かう結衣を心配しながら見送った。

オレは1人の時間を有効利用し、住民票を上げに市役所に来ていた。もちろん原付免許取得に必要な書類の用意のためだ。

そしてこの日は、真下の結婚式が翌日に控えている日でもあった。高1では滅多に体験できないクラスメートの結婚式を前にして、何だかソワソワして落ち着かなかった。まるで頭の中がハート満載の本多の結婚モードがうつったみたいだ。

まあ、それはそうとして、こちらも結衣との思い出作りのために、先ずはその準備が進めなくてはならない。

記入台で請求用紙に必要事項を記入して、窓口に提出すると番号札を手渡された。書類を待つ間は備え付けの椅子に座って待つことにした。

ほどなくオレの目の前を仲良く手を繋いだ男女が通リ掛かった。ふと仲睦まじそうな2人が気になり目で追ったところ、その片割れがクラスメートだったことに気付いた。

高校のクラスメートとこんなところで鉢合わせする偶然に驚き、オレはそいつの連れのことをよく見もせずに声を掛けた。

「真下、こんなところで何やってんだ?」

オレに声を掛けられた真下とその連れがこちらを振り向いた。

「お前、あし…」

そこまで言い掛けて、慌てて口を閉ざした。

『お前、明日結婚式だろ』

この言葉は真下が結婚することを知らないはずのオレが、口に出してはいけない言葉だった。

それを思い止まったのは、オレの存在に驚く真下の横で、唇に人差し指を当ててオレに向かって片目を閉じて微笑む男が居たからだ。

若しかしてだけど、真下の結婚相手ってこの人なんじゃ…。そう言えば、クラスメートの結婚式参加を知らないのは真下だけで、新郎もグルになって真下を驚かすって言ってたっけ。

オレはその男に遠慮の無い視線を向けてシゲシゲと観察した。なるほど、本多の情報の通り、そこそこイケメンだ。

「稲川くん!」

ようやく声を出した真下だったが、その言葉の続きは出てこなかった。

えーと、それでオレはなんて言えばいいんだ?

「えーと、オレ免許取るのに住民票を上げに来たんだけど。真下は?」

半分パニック気味の真下に余裕を与えるために、聞かれもしないのに自分から市役所に来た要件を伝えた。

「あ、あ、あたし?あたしは、あ〜、あたしは〜、そうだ!あたしも免許を取ろうと思って住民票取りに来たんだった」

その明らかなウソに、真下の横の男がプッと吹き出した。しかし狼狽え中の真下はそれには気付かなかった。

「そうそう、千尋は免許を取るんだったな」

男はにこやかに微笑みながら、真下の頭に手をやり、髪の毛をくしゃっと掴んだ。

「もう浩太にい、止めてよ。稲川くんが変に思うじゃないの。あっ、稲川くん、このおじさんはお父さんの友達で佐々木浩太さん。市役所まで送ってくれたのよ」

佐々木…。やっぱりそうだ。招待状に書かれていた新郎の姓を思い返した。

「千尋のお父さんの友達で『おじさん』の佐々木です。よろしく。今日は千尋の免許の必要書類と、それ以外のとてもとても大事な要件で来ました」

「シーッ!、シーッ!」

真下が慌てて、唇に人差し指を当てながら、佐々木に怖い顔を向けた。

真下がそれをする方が余計に怪しいんだけど。オレは真下の見た目通りの可愛らしさを心の中で笑った。

「はい、はい、わかった、わかった。住民票、住民票」

「もう、浩太にいったら…」

真下はいい相手を見つけて良かったな。クラスの妹キャラの相手が、気さくに振る舞う様子に好感が持てて、なんだが安堵を覚えた。



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