声に惹かれゆく-2
〜声に惹かれゆく〜2
(…やれやれ。俺って優しい弟。)
椿の好きなデザートを手に取り部屋へ戻っていく。
今度はちゃっかしとノックをしようと手を上げたその時…
何か聞こえた…。
「…あっあん…んっ…」
「…りゅーじぃー。んっ…はぁ…」
聞いたことのない椿の声にノックが出来なかったのだ。
「…あっあぁん…んーっん…」
“聞いてはいけない"とわかりつつも、その場を動けずにいる。
追い打ちをかけるよう鼓動が早くなり…下半身は熱を帯び、下着の窮屈さに気づく。
(ドッ…ドッ…ドッ…)
扉の向こうから聞こえる甘い声が途切れ、静まりかえる。我に戻り慌てて椿に気付かれぬよう、キッチンへデザートを戻し、こっそりと自室に入り寝床についたのだ。
すぐさま眠りにつける訳もなく…
何度も…椿の甘い女の声が頭をループする。
(…椿もあんな声出して1人ですんのか…。)
下半身の熱は収まらず…先端からヌルヌルしたものが滲んでいた。
生まれて初めて姉をオカズに自慰したのである。
「はぁっ…はぁーはぁー」
(…やば。俺は何をやってんだ…。)
(…そいえば最近、隆二くん来てねーや…。)
そんなことを考えながら眠りについた。