第2章 陵辱-1
ある日の午後、4年ぶりに悦子の住む自宅へ帰った。
悦子が男を連れ込む時間だった。窓を覗くとやはり男を連れ込んでいた。行為が終わるのを待ち、部屋から出て来た男を捕まえる。
驚いている男の顔に、力任せに拳を叩き付ける。抵抗する機会を与えず、何度も繰り返し拳を叩き付ける。ひれ伏す男に更に拳を叩き込み、完全に戦意を喪失したところで、悦子との関係を洗いざらい白状させた。
なんとその男は、俺と同じ年の19歳だった。ショックだった。悦子は、行き着けのカフェでバイトしていたその男に自ら声を掛け、誘惑したようだ。
忘れていた悦子への怒りが沸き上がる。
俺を華族の血筋に相応しくないと罵り、華族の風上にも置けない恥さらしだと罵倒し続けた悦子。血を分けた息子を自分の都合で放り出し、その息子と同い年の男を誘惑し、間男として咥え込んでいる悦子。
湧き上がる怒りに心が揺れる。しかし、俺の目的は復讐ではなかった。
男から取り上げた鍵を使い家に入る。悦子はシャワーを浴びていた。俺は躊躇無くバスルームドアを開け放った。
「きゃああああああ!!!」
悦子の悲鳴に、どうしようもなく勃起してしまう。
俺はシャワーに濡れる悦子に見蕩れた。子供を産んだとは思えない腰のくびれた見事なプロポーション。そして、化粧は落としていても大きな瞳が印象的な美魔女ぶりは息を呑むほどに美しい。股関が狂ったように疼き出す。
俺は確信した。俺の歪んだ愛情に、復讐など、つまらない感情の入り込む余地などない。ただ純粋に悦子を陵辱し、俺の手に悦子を取り戻したい。ただそれだけだった。
「俺だよ!」
「一樹、どうして今ごろ・・・覗きなんて相変わらず最低ね!すぐにドアを閉めなさい!」
「4年ぶりのご対面に挨拶なしかよ。お・か・あ・さ・ま」
「お金なら無いわよ!それに、あなたなんかもう親子じゃない!今すぐに出て行って!」
相変わらず性格は最悪だった。
「お楽しみの後のシャワーは格別だろう?」
「何を言っているの?」
「玄関先で潤とか言う若い男を締め上げた。小遣い目当てだと言ってたぞ?」
「潤に何をしたの?」
「否定しないんだな?それが華族に恥じない生き方か?」
「私を辱めるつもり?また、逃げ出すことになるわよ?」
「そうだよ。悦子を辱めるつもりだ。それも、悦子が逃げ出したくなるほどにな?」
「母親に向かってなんて口の利き方なの?お・か・あ・さ・ま・でしょう?」
悦子は俺が昔のままだと思っているようだ。挨拶は十分だった。悦子の顔を張り飛ばす。ひるんだ悦子に更に5発、6発と平手を見舞う。言葉を失った悦子を、用意しておいたロープで裸のまま後手縛り上げる。そして、居間へと引き立て、背中からソファーへ叩き付けた。悦子の顔が恐怖に引きつる。ようやく今の状況を理解したようだ。
「おとなしくしな!!!」
凍りついた悦子の前で服を脱ぐ。パンツを降ろし、勃起したものをぶるんと露出させる。悦子の怯えた視線が俺をたまらなく興奮させる。
「一樹・・・何をするつもり・・・私たち親子なのよ・・・」
この反応を待っていた。
俺は、俺を棄てた母親を犯したかった。
恐怖に引き攣る悦子を押し倒し、体を重ねていく。悦子が震える声で訴えかける。
「実の母親なのよ。あなたは私のお腹から生まれてきたの・・・」
俺は欲望のままに悦子を抱きしめて、唇を重ねた。
「・・・・・」
悦子は顔を背けることなく、ツンと顔を上げたまま唇を硬く閉じてキスを受け止めた。悦子の堂々とした態度に俺は一瞬怯んだ。悦子はそれを見逃さなかった。
「あなた、私のことが好きなのね・・・回りくどいことを・・・私が欲しいなら。跪いて、お願いなさいな・・・」
男心を弄び、自分のペースに持ち込むのが悦子のやり方だった。そんな悦子の言葉を無視して言葉を続ける。