て-3
お互いの身体が美容液でヌルヌルとした感覚の中で
お互いの身体をまさぐって
敏感な部分を探し出す。
キスをするためにお互いを引き寄せるけど
しっかりと抱きしめられない感覚がもどかしい。
「塗りすぎですってば・・・」
そう文句を言う私をにやりと笑い
「でも、気持ちいいだろ?」
なんていう。
憎らしい男。
お互いが身体をこすり合わせるだけで
その不思議な感覚に熱を持つ。
あの日と同じ夜景がキラキラと小さい宝石の様だ。
乳首をつまもうとして
つるつると滑る両手に業を煮やして
「思い通りにならない女」と
苦笑いする。
そんな彼もいとおしくて
顔を傾けて首筋にキスをすれば
いきなり突いてきた感覚に声が出る。
「んっっ・・・ぁ」
いつの間にか私の中に入っている指が
私のどこを触ればいいのか分かるかのように定位置に着いた。
ゆっくりとそこをいじられて
声が抑えられな・・・い。
「はっ・・・いしじま・・さ」
「イけっ」
そう促されて、初めて自由に自分を解き放つ。
あぁ。感じて「いない」フリはしなくていいんだ―――