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心も抱きしめて
【女性向け 官能小説】

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そんな私にビックリして。それでも
「うん」と少し嬉しそうに返事をした。

石島さんの事を詳しく知っているかと言われたらNOだ。
でも、それでもサークルで一緒で
学生時代は同じ飲み会に何回も参加した。

直接の知り合いじゃなくても
行動を見て、人から話を聞いて
人となりは大体分かる。

こんな慌てている石島さんは初めて見た。

いつも冷静で、カッコ良くて、皆のリーダーで。
そんなイメージの石島さんが取りみだすなんて。

コーヒーを淹れる石島さんを私はじっと見つめた。

「あの。私、この前のセックスで、イけたんです。
言い出せなくて。私の方こそごめんなさい」

私のその告白に
コーヒーを淹れながら石島さんは恥ずかしそうに小さく笑った。

「それは知ってた」
「え・・・」

「由香里の中がキュッと俺を締めつけるんだ。分からないわけがない」

そんな告白に。
私の方が恥ずかしくなる。

「そ、そうなんですか」
「うん。言いたくないならそれでもいいと思った。
言わないなら、このまま関係を続けられるし・・・
もし、正直に言ったなら、それは『俺だから』だと説得しようとした」

「石島さんだから?」
「そう。俺だからイけるんだよ。って。俺じゃなきゃダメだろ?って」

そういっていたずらがばれた少年のように
はにかんで照れ笑いをした。




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